内容説明
脈々と連なる遺伝子の川を縦糸に、多様に枝分かれした生き物たちの関わり合いを横糸に、実験室とフィールドワークの出会いが織りなす知のタペストリー。動物学・植物学・生物物理学など、対象も手法も異なる多彩な研究の結びつきから浮かび上がってくる生物界の全体像を鮮やかに描き出す。
目次
第1章 ヒトへの道を遡る―生物進化の「節目」を求めて(縄文人の実像にせまる―安定同位体分析によるアプローチ;人類誕生の鍵をアフリカ大地溝帯で探す ほか)
第2章 増えるための努力と技巧―性と繁殖の戦術(モリアオガエルの精子は回転力で前進する;花を愛で、生物の「性」を考える ほか)
第3章 眼、光合成、体内時計―生物の光利用(光エネルギーをATPにするもう一つの反応;植物の光応答とフィトクロム ほか)
第4章 「会話」をする動物、植物―コミュニケーション(イルカの音から彼らの生活を垣間見る;「歌」を歌うサル―テナガザルの多様な音声 ほか)
著者等紹介
阿形清和[アガタキヨカズ]
京都大学大学院理学研究科生物科学専攻長、生物物理学教室分子発生学研究室・教授。大阪生まれの東京育ち。1985年、京都大学理学博士。一貫して、イモリやプラナリアを用いた再生研究に従事。発生生物学会会長、動物学会副会長。生物系グローバルCOE拠点リーダー。矢野スポーツクラブ監督
森哲[モリアキラ]
京都大学大学院理学研究科動物学教室動物行動学研究室・准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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