内容説明
壮大なる学問体系ストア哲学の大成者、今日最も脚光を浴びる論理学の真髄。本邦初訳。
目次
第1部 クリュシッポス(クリュシッポスの生涯と著作(生涯;著作)
クリュシッポスの思想(ことばの学;自然学))
著者等紹介
水落健治[ミズオチケンジ]
明治学院大学文学部教授。1947年東京都生まれ。1979年京都大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。1993年福井県立短期大学助教授を経て現職
山口義久[ヤマグチヨシヒサ]
大阪府立大学総合科学部教授。1949年青森県生まれ。1978年京都大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。1997年大阪府立大学総合科学部助教授を経て現職
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感想・レビュー
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roughfractus02
8
クリュシッポスにとって、世界は不安定性に満ちている。ストア派の哲学を大成し、2項的思考によって命題論理の基礎を作ったとされるクリュシッポスの思想は、複数の人の発話する言葉を検討するゆえに、一般に弁論術として分離されるはずの問答、議論、詭弁を論理の中心に据え、言語と行動の2項関係から言葉を捉えた。また、自然と社会によって形成されるロゴス(秩序)、ロゴスから個々に成長するプネウマ(気息)、プネウマをon/offの2項の活動で作り出すトノス(緊張)から成る動的世界は、決定論的世界観を「怠惰な議論」として斥ける。2019/07/13
暁
0
論理学難しすぎる