感想・レビュー
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roughfractus02
6
喜劇での恋愛は女性をめぐる金銭と欲望の駆け引きであり、奴隷制での女性の所有という男性優位のローマ社会が前景化する。男性奴隷オリュンピオとカリヌスが女性奴隷カシナを奪い合う話では、カシナの共有を促すオリュンピオの主人と夫の企みを知った妻がカリヌス側に回って対立する時、財として扱われる女性が示される。遊女プラネシウムを身請けする金のない市民パエドロムスは、食客クルクリオを使って友人にお金の工面を頼むが断られ、偶然への食客の機転でお金が舞い込む。喜劇では運命は制度であり、恋愛は財の交換であり、偶然が事を決める。2019/07/08
さよなら
0
カシーナのみ2019/09/04