出版社内容情報
私は、ガレノス『自然の機能について』(三千円)とセクストス・エンペイリコス『ピュロン主義哲学の概要』(三八〇〇円)しか買ってないが、どちらも、もっとずっと早く日本に紹介されてしかるべき本だった.....。(立花隆『ぼくが読んだ面白い本・ダメな本 そしてぼくの大量読書術・驚異の速読術』233頁、より)
内容説明
ヒッポクラテスの医学理論とアリストテレス、プラトンの哲学説との連携を踏まえた目的論的生理学を、論敵たちの機械論的・物質主義的生理学に対峙させ、解剖学的「事実」によって、彼らの主張を完膚なきまでに論駁している。あざやかな「論争」の手並みを発揮しつつ、ガレノス医学理論の基本的立場をコンパクトに打ち出している点で、ガレノスの全容を知るための最良の一冊。