内容説明
あたかも西洋人に和服を着せたかのような―明治中期に登場した毛筆画教科書、この教科書に入れられた検定の朱筆は、高名な日本画家の絵に対してさえも、西洋の画法が要求されたことを示している。それはまるで、西洋人に和服を着せたかのような図画教育だった。
目次
第1章 教育としての「図画」の出発
第2章 西洋画教育への反発
第3章 図画教科書の分析―毛筆画教科書の成立をめぐって
第4章 「独乙教育学」と「美育」の登場
第5章 1900年パリ万国博覧会とその影響―「国際化」と日本
第6章 図画教育会と『尋常小学新定画帖』