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内容説明
日本列島上に民俗文化はひとつとして同じ伝承はない。しかし、ある広がりをもって共通する民俗文化が存在する。そして、その地域性を発見することは難しい。民俗地図とは何かを共通理解し、民俗分布論と民俗地図の有効性を検討することで、民俗の地域性を再発見する。中縮尺で製作された民俗地図と民俗誌データを用いて歴史方法論として民俗分布論を提起し実践する新たな民俗的歴史像を描き出す。
目次
第1部 民俗分布からの発想―民俗地図のはじまり(民俗地図のはじまり―周圏論の図化をめぐって、柳田国男と渋沢敬三;民俗地図に描かれる「日本」―周圏論から海上の道論へ;言語地図から民俗地図へ―周圏論の成立過程)
第2部 方法としての民俗地図―描き方、読み方(民俗地図研究法の開拓―柳田国男の民俗分布論;民俗地図の3類型と重ね合わせの方法―「餅なし正月」とは何か;民俗地図から時代を読む―「モノツクリ」の象徴、米から金銭へ)
第3部 民俗地図の解読法―時間と分布の相関(伝承の地域差から変遷を読む―「年取魚」とは何か;伝承の時代差からたどる民俗分布―動態としての「年取魚」;『稲田養鯉図』に近代を読む―明治の博覧会と「佐久鯉」)
著者等紹介
安室知[ヤスムロサトル]
1959年、東京都生まれ。筑波大学大学院環境科学研究科修了。博士(文学)。長野市立博物館・学芸員、横須賀市自然人文博物館・学芸員、熊本大学文学部・助教授、国立歴史民俗博物館・教授、総合研究大学院大学・教授を経て、現在は神奈川大学国際日本学部・教授および日本常民文化研究所・所長。専門は、民俗学(生業論・環境論)、物質文化論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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