内容説明
ジャン・パウル(1763~1825)の主要作品の翻訳完結。極めて緊迫した言語の背後にいるドイツの鋭い、辛辣な知性との対話を日本語で行うことが可能に。完結編の本書は三編、キリスト教を背景に誕生した科学者のシニカルで奇矯な言語を語る『カッツェンベルガー博士の湯治旅行』(これは付録にテロ問題を論ずる『シャルロット・コルデについて』等を含む)、それに恋愛における言語表現と身体表現をテーマとする『伝記の楽しみ』、自我意識の生誕等を語る『自伝』を収める。
目次
『カッツェンベルガー博士の湯治旅行』(湯治旅行の準備;旅の目的;旅の同行者 ほか)
『伝記の楽しみ』(第一の伝記の楽しみ;第二の伝記の楽しみ;第三の伝記の楽しみ ほか)
『自伝』(第一講;第二講(一七六五‐一七七五)
第三講)
著者等紹介
恒吉法海[ツネヨシノリミ]
1947年生まれ。1973年、東京大学大学院独語独文学修士課程修了。九州大学大学院言語文化研究院教授。訳書にジャン・パウル『ヘスペルスあるいは四十五の犬の郵便日』(第35回日本翻訳文化賞受賞)など
嶋崎順子[シマザキジュンコ]
1993年、九州大学大学院文学研究科独文学修士課程修了
藤瀬久美子[フジセクミコ]
1973年、名古屋大学大学院文学研究科独文学修士課程修了。元四日市大学教授。現在、同非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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