内容説明
東アジアにおける文化の形成、展開、相互交渉の多様な姿をダイナミックにとらえ、文化交渉学の展望を探る東西学術研究所ICISの国際シンポジウム論文集。言語接触研究班、近世近代日中文化交渉研究班、東アジア宗教儀礼研究班のICIS三研究班のメンバー、および海外の研究者による論文16点を収める。
目次
文化交渉学と言語接触研究(域外漢語研究の過去・現在・未来―文化交渉学の視点から;中国におけるマテオ・リッチの世界地図の刊行と伝播;中国語近代翻訳文体の創出:厳復の場合;漢文訓読という言語接触)
東アジア圏における伝統と近代化(主従道徳と近代日本;近代日本と近代中国におけるイプセン受容;林泰輔の中国上代研究―伝統漢学から近代中国学への展開の一様相;文化交渉学へ越境する日本美術史学;明治洋画界における青木繁;近代中国における汽船時代の到来と文化交渉の変容)
泊園書院研究(近代学制のなかの泊園書院;泊園書院の教育と明治・大正期の実業家)
文化交渉と東アジアの宗教・思想(『北斗本命延生経』徐道齢注の諸問題;日中交渉史からみた杭州水心寺;日中寺院における伽藍神の探究;ベトナムの「家訓」文献)
著者等紹介
吾妻重二[アズマジュウジ]
関西大学文学部教授・東アジア宗教儀礼研究班研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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