内容説明
あの子はぼくに、史上最高の宝物が入っているという魔法の箱をくれた。史上最高の宝物?って、なんだ?永遠なんて信じていない少年と永遠を信じたい少女、そしてふたりのことを信じている犬。ふたりと1匹がおこす魔法の物語。
著者等紹介
グリフィン,ポール[グリフィン,ポール] [Griffin,Paul]
YAを中心に活躍している作家。ニューヨークに映画監督の妻とくらす
池内恵[イケウチメグミ]
大阪外国語大学フランス語学科卒業。西イリノイ大学大学院で英語学の修士号を取得し、現在、翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶんこ
43
産まれてすぐに捨てられ、養護施設で育ったベン。言語療法士のテスの里子となり、幸せに暮らしていた時、図書館で不思議少女ハレーと知り合い、同じ頃に野良犬となっていたフリップを保護。テスの大らかで天真爛漫なところが素敵で、ベンは良い子に育っていたのですが、テスが急死。テスの妹夫婦の家に移るが、妹の夫レオは自分の感情を制御できない人でした。窮地に立った時、ベンにはいつも救いの手がのびる。ベンの優しさ、生真面目さが周囲の人々をも優しくするのかな。犬のフリップの、人に対する信頼感にも救われます。素敵な本でした。2017/03/19
はる
38
とても良かったです。健気で優しい物語。児童養護施設で育ったベンは、図書館で風変わりな少女ハレーと、小さな犬に出会います。ふたりで物語を作ることになったベンとハレー。優しさに包まれたやりとりがほのぼのとしてとてもいい。誰も傷つけたくないし、自分も傷つきたくない。ベンの想いが切ないです。内気だったベンは強くなっていく。ラストは泣けます。2016/12/23
鴨ミール
24
Amazonの本の紹介に小学生高学年からとあるが、死を扱っているので私としては中学生以上におすすめしたい。同じく本の紹介に著者へのインタビューがある。親に捨てられた子、病気を抱えた子、暴力をふるう子どもに大人、捨て犬。様々な困難が主人公を待ち受けているが、それと同時に素晴らしい大人や友人に出会うことが出来たのは幸運だった。大人であっても癌になったら生きる希望を持てないと思うが、子どもは最期まできっと生きたいと願うんだろうな。現実にもこういうお子さんはいるのだろう。とても心に残る一冊☆2017/04/07
SHIN
21
家庭や学校に問題があるなか、元気に強く生きていくベン・コフィン。ベンが強く人に優しくできたのは〝皆んなに愛されていた〟からかも知れない。ベンが人から愛された理由を考えたとき、信頼を育て実らせたからなんだと思われる。2023/12/03
みー
11
ブックトーク候補で出会った本。主人公の少年ベンとレインボーガールのハレーとベンの愛犬フリップの優しく温かい絆に、心が切なくなる・・。人生の岐路に立たされたとしても、生きる為の強さを貰える!そんな本だった。2017/03/03