内容説明
小説家・童門冬二が、十二人の戦国武将たちの鮮やかな生きざまを取り上げる。義、友情、誇り、信念、愛情―乱世を駆け抜けた熱い男たちの美学がわかる一冊。戦国年表/武将年齢・早見表付き。
目次
第1部 戦国武将たちの泣けるはなし(「不正を許さず義を貫く、豊臣一の忠義者」石田三成;「文武に優れ、上杉の礎を築いた名宰相」直江兼続;「度胸で乱世を生き抜いた、奥州の粋人」伊達政宗;「誇り高き名を受け継ぐ、天才軍師の生きざま」真田昌幸・幸村;「人材育成に力を注いだ、愛情深き甲斐の虎」武田信玄;「天下太平をめざした、戦国一の疾走者」織田信長;「信長に愛された、世に優れたる利発人」蒲生氏郷;「機転と才覚で天下を取った、人たらしの名人」豊臣秀吉;「民や部下に慕われた、人使いの名手」加藤清正;「情に厚く一本気、愛すべき猛将」福島正則;「敗将から大名に返り咲いた、鎮西一の風度人」立花宗茂)
第2部 戦国対談 戦国好きが語る、戦国ばなし(「わたしの好きな戦国のはなし」)
著者等紹介
童門冬二[ドウモンフユジ]
1927年東京都生まれ。土浦海軍航空隊に入隊するが翌年終戦。戦後、東京都庁に勤務。知事秘書、広報室長、政策室長などを歴任。1979年退職、作家活動に専念する。1960年『暗い川が手を叩く』で第四十三回芥川賞候補。歴史と現代を結びつけて、新境地を拓く(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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にゃも
13
数名の武将のちょっとしたエピソードが紹介されています。知っている話も多いし、別に泣ける話でもありません。家康とその家臣団の話がなかったのもちょっと残念でしたが、名前を聞いたことがある程度だった蒲生氏郷と立花宗茂についてほんの少し知ることができたのは収穫です。 2020/05/20
よみ
7
冒頭に武将のMAPと年齢の早見表が載ってるのがとってもべネ。 治部殿のエピソードから始まるのもポイント高いです(ファン心理) 直江さん、福島さんあたりでウルッときましたが、絶妙に脱力系の挿絵が挟まれるので、涙は零さずに済みました(笑) 2017/08/04
春
6
泣ける要素はどこにあったのかまるで分からなかったが、内容は楽しめた。イラストもかわいい。加藤清正のイラストに『わしは三成が嫌いじゃ』とか書いてあったり、三成のイラストには『愛想笑いはいたしませぬ』とか。歴女や歴チル向けと書いてあり王道の有名なエピソードが分かりやすく書いてあります。2014/06/18
m
5
有名どころの戦国武将の美談集。立花宗茂の話は何度読んでもうるうるしてしまう。関ヶ原敗戦後無職同然の主君を見捨てず、養おうと奔走してくれる家臣がいるなんて。優れた武将には優れた家臣がつきもの。これまで融通がきかないイメージだった石田三成も、意外と良い人なのではと思えてきた(笑)この武将ラインナップに徳川家康が並ばなかったのはタヌキ親父ゆえ美談がなかったのか。さくさく読めて面白かった。歴史好きの方は是非。2016/04/03
藤花@ママライフ奮闘中
4
美談だけど泣ける話ではないよなぁという印象のエピソードが多い中、関ヶ原後の石田三成と藤堂高虎との会話にはグッときた。生きざまは真逆と言ってもよいだろう二人なのに、互いに敬意を示しているのが、もう。又、真田幸村や伊達政宗といった人気有名所に並んで、蒲生氏郷がピックアップされていたのも嬉しい。人たらしも立派な武将の条件ですから!2015/03/20