目次
第1章 子ザルの四季―最初の1年(春―生まれたての赤ん坊;夏―広がる子ザルの世界 ほか)
第2章 子ザルたちの成長―1歳からワカモノまで(おっぱいをめぐる母ザルと子ザルのせめぎ合い;1歳の子ザルになっても続く背中でのおんぶ ほか)
第3章 オトナのメスの暮らし(メスの一生;母系血縁メスたちの結びつき ほか)
第4章 オトナのオスの暮らし(群れから出るオス、残るオス;オスの順位と行動 ほか)
解説 霊長類の特徴(ニホンザルとヒトは「進化の隣人」;握る手、つまむ指 ほか)
著者等紹介
中道正之[ナカミチマサユキ]
京都府生まれ。1984年大阪大学大学院人間科学研究科博士課程修了、1986年学術博士。大阪大学大学院人間科学研究科准教授を経て、2007年から同教授。2014年から2016年まで、同研究科長。2015年7月から日本霊長類学会会長(2019年7月まで)。40年以上にわたり、野生ニホンザル集団の中で暮らすサルの顔を覚え、「誰が誰に何をしたか」を記録しながら、サルの行動発達や子育て、老いなどをテーマに研究を継続。1996年からは動物園で暮らすゴリラの観察も実施している。最近は、動物園で暮らす大型野生動物の子育てなども観察している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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エドバーグ
5
写真が豊富です。そのため、サルの生態が生き生きと伝わってきます。また、サルの集団生活を通じて、社会には秩序が必要だが、その構築方法はパワーではない、メスの応援や年功などのソフトが有効であることが わかります。ヒトにも通じように思いました。2019/05/01
gachin
2
サル社会は母系で、妹の地位が高い。体力が衰えても順位は不変。これは妹殺しのインセンティブになりそうだけど、それは起きない。全部不思議。/ オス順位は基本的に暴力で決まるが、優位メスの協力を得られるかどうかも重要。ムラ社会はサルの時点で成立している。/ 母は死んだ子を運び続けるが、常に片方の手でしか持たない。傷が化膿した仲間も避けるので、不浄の感覚はありそう。/ 老眼になると毛繕いの距離も遠くなる。リーチングも上手くなってそう。/ サルにも眉毛区域がある気がする。若い時に目立つ?2021/09/04
Sada
1
ほぼ自然環境での生態は、大変興味深いものがありました。寿命が20~30年程度なのに、最期まで群れの仲間と関わって生き、子育て孫育て、養子といったことまでしっかりとやっている姿に感動しました。次の代のために頑張る姿は、大いに励みになりました。2020/01/13
kaz
1
二ホンサルの可愛い写真集かと思ったら、全然違う。岡山県の神庭の滝で餌付けされた群れの生態が記録されたもの。死体や怪我をしたニホンザルの写真もチラホラ。自然の中で生き抜くのは、厳しいということがよくわかる。 2019/06/25
KNS
0
ニホンザルの生体が写真とともに記されている本。書籍、さる園、ネットでそれぞれ書かれている生体に若干の違いがあるが、これは記載の誤りというより、地域ごとに猿の文化が異なるためかもしれない。2023/05/17