出版社内容情報
国連等が海軍力を用いて公海上における物資の輸送阻止を行う活動について、既存国際法の限界と対テロに係る新たな動向を論考。国連や国家が海軍力を用いて公海上において物資の輸送阻止を行う「海上阻止活動(MIO)」は、国際社会に定着したと認識される一方で、既存の国際法規では十分に説明しきれない部分を内包する。本書では、MIOの系譜を丹念に辿り、既存法の範囲と限界を明示するとともに、国際社会の平和と安全の維持という強力な要請による対テロMIOの展開という状況下での国際法の動向を探求し、その合法性についても指針を提示する。
第1部 既存の国際法枠組みにおける船舶の阻止と海上阻止活動の先駆的事例
第1章 公海上における臨検の制度
第2章 平時の緊急状態における戦時状態の擬制による船舶の阻止
第2部 海上阻止のための規則の構築
第3章 海上阻止活動のプロトタイプ
第4章 大量破壊兵器拡散大綱のための予防的展開
第5章 テロ攻撃未然防止のための予防的展開
吉田靖之[ヨシダヤスユキ]
吉田靖之
[略歴]
1963年生 兵庫県神戸市出身
1986年 同志社大学経済学部卒業、直ちに海上自衛隊入隊(一般幹部候補生)
1996年 海上自衛隊幹部候補生学校教官
1999年 防衛研究所国際法教官
2001年 海上自衛隊幹部学校研究部員
2008年 防衛省海上幕僚監部指揮通信情報部情報課
この間、外務省出向(在バーレーン日本大使館1等書記官兼防衛駐在官(2008年11月?2009年4月))
2010年 海上自衛隊幹部学校運用教育研究部員
この間、トルコ海軍多国間海上安全保障教育センター(MARSEC-COE)客員講師(2012年11月)
2016年 防衛省統合幕僚監部首席法務官付法務官
[研究歴]
1999年 防衛大学校総合安全保障研究科修了(社会科学修士)
2014年 大阪大学大学院法学研究科博士後期課程修了(総代)(博士(法学))
大阪大学大学院国際公共政策研究科招聘研究員(2014年9月?2015年3月)…
目次
第1部 既存の国際法枠組みにおける船舶の阻止と海上阻止活動の先駆的事例(公海上における臨検の制度;平時の緊急状態における戦時状態の擬制による船舶の阻止)
第2部 海上阻止のための規則の構築―海上阻止活動の系譜(海上阻止活動のプロトタイプ:安保理事会決議による今そこにある危機への対応―国連海上阻止活動;大量破壊兵器拡散対抗のための予防的展開;テロ攻撃未然防止のための予防的展開―テロ対策海上阻止活動)
著者等紹介
吉田靖之[ヨシダヤスユキ]
1963年生、兵庫県神戸市出身。1986年同志社大学経済学部卒業、直ちに海上自衛隊入隊(一般幹部候補生)。1996年海上自衛隊幹部候補生学校教官。1999年防衛研究所国際法教官。2001年海上自衛隊幹部学校研究部員。2008年防衛省海上幕僚監部指揮通信情報部情報課。この間、外務省出向(在バーレーン日本大使館1等書記官兼防衛駐在官(2008年11月~2009年4月))。2010年海上自衛隊幹部学校運用教育研究部員。この間、トルコ海軍多国間海上安全保障教育センター(MARSEC‐COE)客員講師(2012年11月)。2016年防衛省統合幕僚監部主席法務官付法務官(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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