目次
第1章 懐徳堂の至宝(中井履軒・上田秋成合賛「鶉図」;谷文晁「帰馬放牛図」 ほか)
第2章 懐徳堂の誕生と草創期(懐徳堂の創設、大坂学校之図;寛政年間再建着工図最終図面 ほか)
第3章 懐徳堂の「知」の展開(論語聞書;翁の文 ほか)
第4章 よみがえる懐徳堂(重建懐徳堂と大阪大学、中井木菟麻呂、西村天囚;木司令、懐徳堂師儒公祭 ほか)
第5章 懐徳堂の史跡をたずねる(懐徳堂史跡マップ;懐徳堂旧址碑 ほか)
著者等紹介
湯浅邦弘[ユアサクニヒロ]
1957年、島根県出雲市生まれ。大阪大学大学院文学研究科教授。博士(文学)。専攻は中国思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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きさらぎ
6
阪大博物館で開催された記念展の図録を兼ねる。履軒と上田秋成が共に自らを鶉に比して賛を書き入れた絵とか(鶉は巣を作らないと言われ、居所の定まらない者という寓意があるらしい)、谷文晁が懐徳堂のために描いた襖絵や、頼春水が賛を書き、講堂に掲げられていた絵など。懐徳堂関連本としてそれほど目新しいものはないが、図録ということで大判で紙質も良いので、細部までじっくり眺められるのが嬉しい。「大阪の美と学問をたどる」という副題なので、もう少し懐徳堂以外の文人についても簡単な注があれば広がりが判りやすくてよかった、かな。2016/10/31