内容説明
哲学カフェではどんなやりとりがされているのか?3・11のあと哲学にできることはあるのか?哲学カフェの社会的意義とは?
目次
第1部 哲学カフェに行ってみよう(哲学カフェにおける徳の涵養―喫茶JUN(神戸)の場合
ガラパゴス化する「東京哲学カフェ」?―哲学カフェの進化とは何か
おしゃべりから対話へ―お母さんの哲学カフェ
哲学への弱い靭帯―中之島哲学コレージュでの哲学カフェ)
第2部 哲学カフェいろいろ(書かれた言葉からはじまる話し―本をつかった哲学カフェ;言葉で絵をみるという試み―ミルトーク;帰るな、語れ、甦れ!―シネマ哲学カフェin九条;医療と向き合う場―メディカルカフェ)
第3部 3・11を哲学カフェで語る(震災のなかで/について、考える―被災地で“対話の場”を拓く;哲学カフェと東北の震災)
第4部 哲学カフェを考える(哲学者のカフェ―わたしが哲学するところ;カフェフィロと哲学対話のこれから)
著者等紹介
鷲田清一[ワシダキヨカズ]
1949(昭和24)年京都府生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。大阪大学大学院文学研究科教授、同研究科長、理事・副学長、総長をへて、現在、大谷大学教授、せんだいメディアテーク館長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちくわ
16
「哲学カフェ」の存在を初めて知った。フランスに起源を持つこれを、日本で広めることになった「大阪大学臨床哲学研究室、カフェフィロ」が編集した本。実際に市井で行われている「哲学カフェ」の意義・内容から進め方からまで、丁寧に記されており、読んでみて非常に興味が沸いた。とともに、現在参加している読書会と、哲学対話の親和性が高いと思い、俄然自分も「やってみたい」と思った。(☆5)2018/12/22
おおにし
13
哲学カフェにはまだ1回しか参加したことがないですが、これは面白いと、すっかりはまりました。この本は日本で哲学カフェを立ち上げた方々による哲学カフェ入門書ですが、興味のある方はこの本を先に読むより、とりあえず哲学カフェに参加してみることをお勧めします。参加してから読んだ方が哲学カフェの奥の深さを実感できるのではないかと思います。2014/09/20
sakanarui2
6
街中での哲学対話を実践している団体「カフェフィロ」の活動について書かれた本。大阪大学大学院文学研究科の臨床哲学研究室を母体としてはじまり、いまは民間でさまざまな哲学カフェの開催や支援を行っている。 哲学対話に関心があり、自分でも哲学カフェをやってみたいと思って手に取った。哲学カフェを主催する側の迷いや失敗、試行錯誤も含めて生々しく記録されており、主催者や場所、対象者によってやり方も考え方もいろいろなのだと知った。あまり構えずに、いちど近場の哲学カフェに参加してみたい。2023/07/09
薄い月明かり
5
哲学カフェのつくりかたがちゃんと書いてあった。それが書いてあるのを知って、買って、読んだから、哲学カフェやります! 趣味のカフェ巡りや大好きな珈琲との相性も良さそうで、なおヨシ。物知りが賢いだとか、論破することがカッコいいなんて話を聞くもんだから、疲れてました。 他者の話をきくこと、自分と向き合って考えること、これが創造される「トポス」をつくります。2022/09/03
おさと
5
雑ラボ! 聴くってやはり大切なのだ。こういう場を広めたい。2018/01/13