阪大リーブル<br> 黄砂の越境マネジメント―黄土・植林・援助を問いなおす

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阪大リーブル
黄砂の越境マネジメント―黄土・植林・援助を問いなおす

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  • サイズ B6判/ページ数 350p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784872594461
  • NDC分類 451.5
  • Cコード C1336

出版社内容情報

黄砂は砂漠から飛んでくるという思い込み、植林への思い込みの枠組みをはずす。境界を越える黄土高原の緑化マネジメントを提唱。黄砂は砂漠から飛んでくるという思い込み、植林への思い込みの枠組みをはずす。人の動きと自然現象は予測不可能だが無秩序ではない。人の営みが作り出す景観と、その空間構造にある生活世界の理解なくしては成し得ない「境界を越える」黄土高原の緑化マネジメントを提唱する。

第1部 黄砂・黄土・植林をめぐるバイアス

 「エコ」は地球にやさしいのか? 

第1章 日本の黄砂情報と黄砂をめぐる誤解

1.日本に飛来する黄砂 

2.「黄砂」という名称がもたらした誤解

3.発生機序と粒子に関する誤解 

4.発生地域に関する誤解 

5.軽視できない黄砂発生の人為的要因 

6.日本は被害者であるという誤認 

第2章 黄砂とは何か、どこから来るのか

1.黄砂粒子の「かたち」

2.黄砂の発生地域 

第3章 砂漠緑化の功罪

1.砂漠に木を植えたら緑化できるのか

2.人の経済活動が再生産プロセスを破壊する

3.破壊活動としての植林 

4.マニュアル型の植林 

5.「最適樹種」という考え

第2部 黄砂の発生する地域における人と自然の関わり

 中国内陸部で「緑を回復する」とは? 

第4章 里山としての黄土高原

1.人の営みが創りだす景観 

2.「禿山に一本の木」が語る歴史・文化・社会 

第5章 黄土高原の空間構造がつくるコミュニケーション・パターン

1.侵食谷フラクタルが生み出す生活世界 

2.中心地の立地と河谷構造 

3.噂の伝わりかたと共有される厚い語り

4.時代の流れにも変わらぬ語りの空間 

第6章 黄土高原における「交換」と人間関係の形成プロセス

1.人々の関係を支える交換のネットワーク 

2.「相夥」と「雇」

3.農民間の相互作用のモデル 

第7章 人間のコミュニケーションが生み出す「緑」

1.朱序弼をはぐくんだ「陝北」という土地柄

2.利益を顧みず働く人を支える「相場感」

3.?会活動を支える境界なき柔構造 

4.「会長」の互酬性と廟の事業展開

5 廟の祭りのマネジメント

第8章 「利益」を顧みない人々の手法

1.朱序弼と?会植林 

2.「境界を越える」緑化マネジメント

第9章 開発援助プロジェクトの予測不可能性

1.意図せざる結果 

2.開発援助プロジェクトにおける手法の問題点 

3.参加型開発の意義と問題点 

4.黄土高原における援助プロジェクトの失敗例

5.当初のもくろみとまったく異なる効果を生み出した事例 

第10章 黄土高原で経験した「枠組み外し」の旅

1.住民へ働きかける有効なコミュニケーション手法

2.複雑なプロセスを単純なシステムに置きかえる誤謬

3.黄土高原社会の動的変化を記述する 

4.枠組みをはずし境界を越えるマネジメント


深尾葉子[フカオヨウコ]
著・文・その他

内容説明

人の動きと自然現象は予測不可能だが無秩序ではない。人の営みが作り出す景観と、その空間構造にある生活世界の理解なくして成し得ない、「境界を越える」黄土高原の緑化マネジメント。

目次

第1部 黄砂・黄土・植林をめぐるバイアス―「エコ」は地球にやさしいのか?(日本の黄砂情報と黄砂をめぐる誤解;黄砂とは何か、どこから来るのか;砂漠緑化の功罪)
第2部 黄砂の発生する地域における人と自然の関わり―中国内陸部で「緑を回復する」とは?(里山としての黄土高原;黄土高原の空間構造がつくるコミュニケーション・パターン;黄土高原における「交換」と人間関係の形成プロセス;人間のコミュニケーションが生み出す「緑」;「利益」を顧みない人々の手法;開発援助プロジェクトの予測不可能性;黄土高原で経験した「枠組み外し」の旅)

著者等紹介

深尾葉子[フカオヨウコ]
大阪大学大学院言語文化研究科准教授。1963年大阪府生まれ。1985年大阪外国語大学卒業。1987年大阪市立大学大学院東洋史専攻修了後、大阪外国語大学助手、講師、准教授。2007年より大阪大学大学院経済学研究科准教授を経て2018年より現職。経営学博士。専門は中国の社会生態学的分析、中国内陸農村部における環境問題、里山経済のマネジメント等(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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シロマック

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目からうろこ。これまで黄砂というのはゴビ砂漠の砂塵だと思っていたのにこの本でそうでないことが分かった。砂漠の砂の大きさは200μm以上、日本で観測される黄砂と言っているのは70μm以下、だから砂は早々に地上に落下して日本やカナダに飛来しているのはAsian Dustと言われている土埃、中国の黄土なのだ。政府は砂漠の緑化事業とか言って何百億ものODA予算を捻出していてマスコミもこれを見逃すのが中国に対する忖度だと思っているようだ😠2023/06/28

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