内容説明
これまで高齢者は、寝たきり、痴呆、一人暮しの悲惨というマイナスイメージで見られ、ベイビートークや虐待の対象とされてきた。著者はこの見方をエイジズム(高齢者差別)として否定し、種々の調査をもとに高齢者の置かれた深刻な状況に光を当て、新しい関係性にたつ高齢者像=プロダクティブ・エイジング(創造的老い)を提唱する。団塊の世代の引退が引き起こす「2007年問題」にも触れた話題提供の書。
目次
第1章 高齢者像の変遷(一九七〇年代の高齢者像;一九八〇年代の高齢者像;一九九〇年代の高齢者像;二〇〇四年までの高齢者像;二〇〇五年以降の高齢者像;エイジズムからプロダクティブ・エイジングへの移行)
第2章 エイジズム(年齢差別)の諸相(エイジズムとは;エイジズムの形成;高齢者へのコミュニケーション;高齢者虐待;エイジズムへの挑戦)
第3章 プロダクティブ・エイジングに向けて(プロダクティブ・エイジングとは;退職前の高齢期への思い;退職後の新たな関係性の構築;高齢者ボランティア活動の意味と役割;プロダクティブ・エイジングを生きる高齢者)
第4章 総合的考察(エイジズムを超えてプロダクティブ・エイジングへ;「二〇〇七年問題」とは)
著者等紹介
藤田綾子[フジタアヤコ]
1946年生まれ。九州大学大学院教育学研究科博士課程満期退学。京都光華女子大学をへて、大阪大学大学院人間科学研究科教授。人間行動学講座。博士(人間科学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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