内容説明
本書は、イギリス・ルネッサンスとアメリカ・ルネッサンスを、「図像のちから」と「言葉のちから」という二つの「ちから」のベクトルによっておさえてみる試みである。
目次
第1部 イギリス・ルネッサンスの文学と図像(『リア王』とエンブレムと転換期の社会―「さかさま世界」「時の娘」など;『トロイラスとクレシダ』の戯画化の技法―言語表象と舞台表象に見る伝統と創造;シェイクスピア演劇と古典的柱式)
第2部 イギリス・ルネッサンスの言語と舞台の表象(文学の言葉と建築の図像―ベン・ジョンソンのウィトルウィウス解釈をめぐって;解釈への不安―エンブレムの変容と『オセロウ』のハンカチ;図像のちからと身体のちから―シェイクスピアにおける知覚の現象学)
第3部 アメリカ・ルネッサンスの文学と図像(高貴なる針仕事―ヘスター・プリンの系譜;アメリカのパンドーラたち―『ワンダー・ブック』と神話愛好時代;楽園と地獄の図像学―メルヴィル、ダグラス、デュシャン;メランコリー表象の変容と「進化」―ユージン・オニールの発見)