内容説明
本書では、第一章で、核軍縮をどう進めるかを考える。ここでは第一に、これまでの成果を背景として、これから核兵器廃絶に向けてすぐに実施すべき具体的措置を検討。第二に冷戦終結後、専門家が提出した核兵器廃絶に向けてのさまざまな提案を検討し、第三に核兵器廃絶に向けて国際社会で現実に行われている実態を考察する。第二章では、核兵器以外の化学兵器、生物兵器、ミサイルおよび通常兵器の禁止または規制に関して、これまでどのような進展が見られているか、また今後の軍縮をいかに進めるかを考える。第三章では、核兵器の価値を低下させる措置や攻撃兵器と防御兵器の関係を検討し、最後に軍縮を推進させるとともに、より平和で安全な国際社会をどのようにして構築していくべきかについて考える。
目次
第1章 核軍縮をどう進めるか(核兵器廃絶に向けていかなる措置をとるべきか;核兵器廃絶は可能か―専門家の諸提案;核兵器廃絶に向けて国際社会はどう動いているか)
第2章 核兵器以外の軍縮をどう進めるか(化学兵器の軍縮をどう進めるか;生物兵器の軍縮をどう進めるか;ミサイルの軍縮をどう進めるか;通常兵器の軍縮をどう進めるか)
第3章 新しい国際秩序を求めて(核兵器の政治的・軍事的価値をいかに低下させるか;攻撃兵器と防御兵器をどう関係させるか;国際社会の構造をいかに改革するか)
著者等紹介
黒沢満[クロサワミツル]
1945年大阪府に生まれる。1976年大阪大学大学院法学研究科博士課程修了。法学博士。現在、大阪大学大学院国際公共政策研究科教授。研究テーマは核軍縮および核不拡散、大量破壊兵器の不拡散、北東アジアの安全保障。国際法学会、日本国際政治学会、日本平和学会、世界法学会所属
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。