内容説明
十九、二十世紀よりももっといきいきと女性が活躍した時代があった。民衆の本音を反映するモリエールやマリヴォーなどの庶民喜劇を題材とし、舞台上の「コケット娘」たちに新たなスポットをあてる。
目次
コケットの系譜
イタリア劇団におけるコロンビーヌ役の発展
ダンクール劇のだまし役とだまされ役
十八世紀はじめの「縁日芝居」とその女性像
マリヴォー劇とダンクール劇における娘たち
マリヴォー劇家庭における教育のテーマ―『母親学校』と『聴き役の母親』についての一考察
フォントネルの劇作品における娘たち
新イタリア劇団の喜劇に現われた女性像―マリアンヌとパメラの間
フランス十七世紀における市民階級の女性―後半の風刺文学を中心として
フランス十七世紀における市民階級の女性―ラ・サブリエール夫人の場合〔ほか〕