内容説明
本書によるバルセロナにおけるスペイン革命とパリにおける人民戦線の比較社会政治史は、脆弱なブルジョアジーのいた国であるスペインで革命的諸イデオロギーがもった影響力と、資本家が近代産業を発達させた国であるフランスでのその衰退を示そうとしている。本書は、人民戦線期にパリとバルセロナで労働者がどのように労働したかを検討する。そして、この時期に、労働者階級を代表していると主張する諸組織は、さまざまな程度で政権を保持していた。労働者の行動(そして不作為)の全類型は、本書が、英米の労働史学がもっている支配的な思考様式に疑問を感じさせるように導いた。
目次
バルセロナのブルジョアジーの脆弱性
アナルコサンディカリストのイデオロギー
バルセロナのCNT
バルセロナにおける革命の概観
合理化
労働者の抵抗
バルセロナにおけるスペイン革命の終焉
パリのブルジョアジーの強靱性
労働者統制のイデオロギー
工場占拠〔ほか〕