感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Natsuko
16
カフェを立ち上げた人の自由な一日…と思って借りたら…障害を持つ男性のカフェで働く一日を追いかける本だった。切り替えて勉強本として読み始める。文章に加えピクトグラムを活用した「LL本」、まだ日本ではなじみが薄いが、現在検討中の読書バリアフリー法にも盛り込まれているとのこと。軽度の知的障害をもつ裕二さんの仕事と人間関係、そして恋愛、結婚、家庭・・・。私が関わっている方々がこの本を読んでどんな感想をもつだろうか・・・プラスの反応ばかりではないだろうが、自分も!と夢を持つ人がいてほしいと思いながら読了。2020/11/13
軍縮地球市民shinshin
11
カフェで働き、一人暮らしをして、車で通勤し、恋人との同棲も考えている裕二さんの1日。軽度の知的障害だというが、職場でも頼られ立派に社会人として生活している。障害をもっているからといって、変に気を遣いすぎたり甘やかしたりするのは間違いだなーと思った。 彼に仕事は面白いかと質問したら、「特に面白いとは思わないが、仕事だから手抜きは一切しない。食うために仕事をしている」とあった。仕事は「生きがい」でもあるが、「食うため」でもある。水木しげる翁が「食うために漫画を描く」といっていたが、それも真理だと思う。2019/05/05
うさっぴ
4
「自分のことは、自分で考えていいし、自分で決めていいのです。あなたの人生は、あなたが主人公だからです。」私も自分のことは自分で決めていこう!2022/05/09
遠い日
2
LLブック。「仕事に行ってきます」シリーズ5。このシリーズは、働くことの意味や働くことで得るもの、仕事に対するその人なりの考え方がしっかりとしていて、いつも感動を覚えます。社員食堂の中のカフェで働く池内裕二さん、33歳。裕二さんは自分の人生設計をきちんと持って、希望を抱きながらがんばっている。恋人と暮らすこと、いずれ結婚したいこと、そういう人生の充実を身近に感じながら、自分のやり方を仕事でも模索しています。食うために働かなければいけないから「できることだったら、なんでもやります」と言い切る強さに憧れます。2022/06/27
斉藤らむね
1
自分ができることをみつけ、 少しでも上手くなろうと日々工夫し、 時にはすべてを投げ出したい日があって、 それでも何とか踏ん張って立ち止まる。 それを見てくれている人がいて、 助けてくれる人がいて、 いつしか愛が芽生え、新たな生活を夢見る。 人が生きるって、幸せって、 こういうものなかもしれない。 すごいことができなくてもいい。 人に勝たなくたっていい。 地道にまっすぐに、 自分のできるとことをひとつずつ、 ただひたすらにひとつずつ積み重ねていく。 ささやかだけれど、愛おしい。 些細だけれど、かけがえない。2022/08/09