内容説明
東京圏の地名や神社に残る「第(大)六天」の文字。これは江戸期に絶大な信仰を集めながら、明治の廃仏毀釈のあおりで曖昧な存在になってしまった謎の神さまの痕跡。もともと「仏さま」だった存在が、「仏敵」の「魔王」に変わり、その絶大な魔力が信仰を呼んだ「第六天」の歴史を解読。いまも謎のまま祀られる「魔王」さまを徹底的に探索する。
目次
1 第六天信仰の歴史(物語に登場する第六天;第六天とは;第六天のご利益)
2 第六天を追う(東京二十三区内における第六天の分布;都下・多摩地区における第六天の分布;都内・多摩の第六天を巡る;江戸川流域・江戸川区 前川神社(旧第六天社)/胡録天神(旧第六天社)
江戸川流域・江戸川区 桑川神社(旧第六天社) ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ロータス
1
近所に第六天神社があるので興味を持った。元々は仏教由来であること、快楽を善しとする淫らな邪教だったことなど昔ながらの神道的で面白い。信長が自らを第六天と名乗っていたため、その力を恐れた秀吉の対処により関西に第六天神社が存在しない、という指摘にはなるほどと合点がいった。2021/10/22
ぞだぐぁ
0
織田信長が名乗り有名な「第六天」についての分析と、かつて祭られていたと考えられる関東の社(とあったと思しい土地)の紹介の本。紹介の比率が多いので読んでるとだるい。研究書寄り。2017/11/01