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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ
84
オペラについて基本的なことを知りたいと思い手に取ったが、著者はドイツの代表的なオペラ研究者。素朴な問いに対する厳格で細かすぎる答えは、想定していたよりも格段レベルが高く、あまり参考にならず。しかしこういった専門家がオペラ初心者向けに書かれた姿勢は敬意を払う。日本に関する記述はほぼ皆無で、日本のオペラの立ち位置を暗示しているよう。人件費率が75%もあり、とかくお金がかかるオペラはパトロンによる保護や一部は助成金で成り立ってきた。コロナ禍で更に財政状況が厳しい状態。今後、時代に合わせた変容はあるのだろうか?2020/08/17
trazom
50
これは普通のオペラ入門書ではない。そもそも101の質問が尋常じゃない。「オペラは社会に役立っているか?」「法律や契約は歌劇場の財政を護るのか?」など切り口が独特。「なにゆえスター歌手は高級な衣装をまとうのか?古着ではだめなのか?」と蓮舫議員のような質問も。マイヤベーアへの過大評価もいかがなものか(私は、刹那的で根無し草的なグラントペラを評価しない)。現代のオペラ界の最大の問題は、恣意的・自己満足的な解釈で音楽と舞台を台無しにしている演出家の傍若無人だと思うのだが、それに対する筆者の見解は八方美人的で残念。2020/08/10
都人
3
50年以上にもわたるクラシック音楽のファンである。最初はLPとFM、次にCD、そしてオペラはDVDの独壇場。年金生活に入ってからは、時間が十分にあるため、外国の1都市に10日ほど滞在しての歌劇場通い、ベルリンはウンターデンリンデン・ドイツオペラ・コーミシュオペラ・フィルハーモニー、ミュンヘンではバイエルン・ガスタイク・ヘラクレスザール、ウィーンではシュターツオパー、フォルクスオパー・ムジークフェラインザール、ニューヨークではメット、プラハではエステート・スメタナホール・・・・・楽しかった思い出で一杯。 2020/08/06
るうるう
2
ちょっと読みにくい。「オペラのメロディは不滅だとなぜ言えるのか」といった問101からなる構成だが、そのような疑問を抱くほどの知識もないからかもしれない。挫折。2020/07/28
K
1
少しオペラを観ている人向けの、オペラ「の問題点」が分かるいくつかの質問、という印象。オペラは祝祭的なものという主張が繰り返されていたが…それは音楽祭か街の歌劇場かでも違うし、新しいプロダクションでスター歌手が出るのかとか、いろんな要素があって一概には言えないよ。その割に莫大なコストがかかって寄付や公的な支援なくしては成り立たないから、社会的な役割を果たさなければならないという点は、そうなのかなと思うけれど。2020/10/31