ユーラシア・ブックレット
ラフマニノフ―明らかになる素顔

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ A5判/ページ数 63p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784864590693
  • NDC分類 762.38
  • Cコード C0336

内容説明

虚実入り混じる伝説に覆われたラフマニノフのほんとうの姿。近年急速に進んだ研究の成果により大音楽家の伝記を書き改める。

目次

第1章 少年ラフマニノフ―1873年~85年(ラフマニノフ家を辿る;鐘の町・大ノヴゴロドと出生地論争 ほか)
第2章 モスクワ音楽院―1885年~92年(「ズヴェリャータ」;チャイコフスキーとアントン・ルビンシテイン ほか)
第3章 新進音楽家の船出―1892年~1901年(スタート・ダッシュ!;早くも傑作の森 ほか)
第4章 実りの時代―1901年~17年(女性関係と結婚;充実と争乱の日々 ほか)
第5章 世界のラフマニノフ―1918年~43年(新世界で;祖国との絆 ほか)
21世紀のラフマニノフ―むすびに代えて

著者等紹介

一柳富美子[ヒトツヤナギフミコ]
音楽学者。東京外国語大学卒業、東京藝術大学大学院修了。東京藝術大学・上智大学他講師。ロシア音楽研究会主宰。ロシアオペラ声楽史とピアニズムに特に造詣が深い。研究・執筆やロシア語声楽指導の他に音楽通訳・翻訳・字幕も手がけ、邦訳した作品は大曲だけでも50を超える。2011年史上初のロシア音楽国際会議(於英国)日本代表。2003年より「ロシアン・ピアノスクールin東京」総合監修(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

松本直哉

24
第1交響曲初演の大失敗とその後の神経衰弱という、伝記に必ず出てくる挿話について、確かにこの時期作曲はしていないが、演奏活動は活発で、初演を指揮したグラズノフともその後も親しく交わっていることなどを挙げて反論しているところが面白い。傷つきやすく神経質で憂鬱というロマン主義好みの芸術家像ほど彼の実像と遠いものはないのかもしれない。実際、たとえば第2交響曲の終楽章のように、喜びを爆発させるような明るい面もこの作曲家にはあった。オペラ指揮者としても有能だったのも初めて知る。ピアノの名手にとどまらない幅広い芸術家2022/11/19

げに

2
通説として流布しているエピソード(第1交響曲の初演失敗、政治姿勢などなど)にも改めてメスを入れる踏み込んだ検証ぶりが印象的。この作曲家に関する俗説の類がいかに多いか再認識させられる。 たった63ページだがその情報量はとても豊富なので、読む前後でラフマニノフのイメージがかなり変わっていることは間違いないだろう。2014/03/24

Decoy

0
「19世紀ロシア音楽の集大成」「ロシア芸術音楽の1つの頂点を築いた人物」という観点から見た、偉大な音楽家の肖像。家柄から教育、恋愛まで、非常に簡潔にまとまっている(簡潔過ぎることだけが不満だが…)。俗説が一つ一つ覆されていき、気持ちが良い。2015/02/25

Fumi Kawahara

0
『エレジー』を聴いて、「あ、これ、好きかも」から始まり、「真央ちゃんのフリーの曲もラフマニノフだった」と再認識し、図書館をそぞろ歩いた時に目に留まったので借りてみた。ロシアの古くからのお貴族様(ただし、父親がお人よしのボンボンで財産を擂って貧乏&没落)だったんか~・・・卒業課題で作ったオペラ『アレコ』のヒットの背景に、今、課題曲でやってる『カヴァレリア・ルスティカーナ』の流行が挙げられてて、ちょっと嬉しい。しかし、激動の19世紀末~20世紀初頭か。WW2後のソ連を見なかったのは、良かったのかどうなのか?2019/02/10

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/5626731
  • ご注意事項

最近チェックした商品