内容説明
美しい秘境の村、巨大核シェルター、厳寒の街に広がる地下回廊、立ち入り禁止の旧ソ連軍事都市―地図に載らない隠れた町を巡り歩く。
目次
立ち入り禁止の都市
地下の潜る
世界の果て
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
瑪瑙(サードニックス)
44
世界には様々な事情で作られた都市があるのだなあ。地下に作られた都市はまさに秘密都市。でもカナダの地下都市には圧倒された。秘密都市というよりも近未来都市みたい。立ち入り禁止の隔絶された都市。杭上の都市。砂漠の都市。映画の撮影の為に作られた都市。宗教的理由で作られた小さな都市のような修道院。閉鎖都市。ただ、写真と文章とがずれている箇所があって分かりにくかったです。2020/06/23
paf ❤︎
38
狭い島国に住んでいる身には考えられないような色形の、目を見張る建造物ばかり。世界の秘密都市、というより「忘れられた都市」かな。入れない見学できない所ばかり。タリバンに破壊されたバーミヤン石窟、ロシアの閉鎖都市、テネシーの原爆製造工場跡、更にはエリア51 も。各写真にもちろんキャプションはあるけれど、メイン写真の解説文が次ページに跨るものが多く少々見づらい。写真集ではなく「ビジュアルストーリー」だからよね。世界旅行した気分!2019/07/19
宇宙猫
30
★★★★ 立ち入れない場所、忘れられた街、過酷な環境下の都市などの紹介。日本の山中の廃村もそんな場所になっていくのかな。地図が付いてるとよかった 岩塩坑の塩の像やシャンデリアが素敵 クロアチアの地下空軍基地跡:森の下から飛び立っていくってサンダーバードみたい グリーンランドに米軍核基地があって、氷の下に核のゴミが残されているって知らなかった ペルーの杭上住居:無造作に立ち並ぶ棒の上にあばら家。住むのは怖いけど、5000年の歴史を持つ建築様式とか。でも、5000年あまり進歩してないのも凄いな。 2020/08/12
花林糖
24
(図書館本)表紙は平壌の挑戦労働党創立記念碑。立ち入り禁止の都市、地下に潜る、世界の果て、で分けて紹介。スコットランドのオークニー諸島スカラブレイの沈んだ村、アラブの砂漠の都市、カッパドキアの地下都市、等が好み。社会主義国家の建造物や軍事施設、貧富の差の激しい都市の居住区、修道院、隔絶された町等。表紙で気づけば良かったけれど思っていたのとは違い残念。2021/08/25
内島菫
24
本書の通奏低音は、マルコ・ポーロの『東方見聞録』とイタロ・カルヴィーノの『マルコ・ポーロの見えない都市』である。『東方見聞録』はフィクションではないが、当時の西洋の人々にとってはフィクションとさして変わらないくらい遠く未知の世界であった「東方」について書かれたものであり、そうした『東方見聞録』の存在と読まれ方の根底にあるものを、『マルコ・ポーロの見えない都市』はフィクションの形で「見えない」ものを見えるものへ変換して浮かび上がらせている。2020/07/19