出版社内容情報
岩橋武夫の足跡をたどり近代日本における盲人の職業的自立に向けた歩みと岩橋と盲人達が社会福祉の歴史に果たした役割を明らかにする
刊行の序
目次
序章
第1節 研究の目的と背景
第2節 先行研究レビュー
第3節 研究対象時期と研究の視点および研究方法
第4節 検証課題と論文の構成
第1章 盲人の職業的自立の危機と岩橋武夫による大阪ライトハウス設立
第1節 盲人の職業的自立の危機
1 自立していた近世の盲人
2 職業的自立の危機を迎える盲人
3 按摩専業運動
第2節 岩橋武夫の出現
1 岩橋武夫の生い立ち
2 盲人として学問の道を目指す岩橋武夫
3 英国留学
第3節 英国調査
1 英国盲人法
2 英国々民盲人協会
3 世界のライトハウス
第4節 盲人問題解決のためのグランド・デザインの樹立と愛盲事業の構想
1 欧米における新しい保護概念
2 盲人問題解決のためのグランド・デザイン
3 愛盲事業の設計
第5節 大阪ライトハウスの設立
1 小さな歩みを始めるライトハウス
2 講演活動と著作活動
3 大阪ライトハウス設立
第2章 職業リハビリテーションの黎明としての早川分工場
第1節 大阪ライトハウスによる失明軍人施策の始まり
1 ヘレン・ケラーの招聘とその背景
2 失明軍人と岩橋武夫の戦略
3 国との関わりを強める大阪ライトハウス
第2節 早川分工場の設立
1 愛盲会館から失明軍人会館へ
2 失明軍人講習会
3 早川徳治と早川分工場設立
第3節 早川分工場の拡大とその後
1 早川分工場の拡大と終焉
2 早川分工場のその後
第3章 日本盲人会連合の設立
第1節 中央盲人福祉協会と大日本盲人会の結成
1 中央盲人福祉協会
2 全日本盲人事業連盟および全日本盲人協会連盟の結成
3 紀元二千六百年奉祝全日本盲人大会の開催
4 署名運動と軍用機「愛盲報国号」献納運動
5 大日本盲人会の結成
第2節 日本盲人会連合の設立過程
1 鍼灸存廃問題
2 ヘレン・ケラーの2度目の来日
3 日本盲人会連合の設立
第4章 身体障害者福祉法成立に盲人達が果たした役割
第1節 政府およびGHQ側から見た身体障害者福祉法成立過程
1 GHQ占領政策による傷痍軍人特権の剥奪
2 傷痍者保護対策に向けた動き
3 厚生省による身体障害者福祉法案作成とGHQの関与
第2節 盲人の側から見た身体障害者福祉法成立過程
1 盲人達の中に見られた身体障害者福祉法の萌芽と政策につながる実践的取り組み
2 日本盲人会連合の結成とヘレン・ケラー再来日
3 身体障害者福祉法成立
第5章 日本盲人社会福祉施設連絡協議会の設立
第1節 米国調査
1 渡米と受難の岩橋武夫
2 米国調査結果
第2節 按摩単独法と療術の問題
1 PHWからの問い合わせ
2 按摩単独法に反対する盲人達
第3節 日本盲人社会福祉施設連絡協議会の設立過程
1 大阪ライトハウスと大阪盲人協会の分離
2 日本盲人社会福祉施設連絡協議会の準備
3 日本盲人社会福祉施設連絡協議会の設立
第6章 世界への飛躍
第1節 世界につながる日本の盲人
1 世界に目を向け続ける岩橋武夫
2 世界盲人福祉協議会への加盟と世界盲人福祉会議への参加
3 点字コンサイス英和辞典の発行と世界盲人百科事典の編纂
第2節 アジア盲人福祉会議の開催
1 アジア盲人福祉会議の開催に至る過程
2 アジア盲人福祉会議の開催とヘレン・ケラー3度目の来日
第7章 愛盲事業と愛盲精神の広がり
第1節 岩橋武夫が行ってきたもの
1 愛盲事業と愛盲精神
2 盲人の職業的自立と岩橋の活動との関係
第2節 愛盲事業の広がり
1 愛盲事業の定義の再確認
2 盲人社会福祉事業の拡大
3 愛盲事業の一例と愛盲事業の広がり
第3節 愛盲精神の広がり
1 今日の盲人福祉施策の中に見る愛盲精神
2 愛盲精神を引き継ぐ人々
終章
第1節 まとめと結論
第2節 岩橋武夫の評価
第3節 限界と今後の課題および資料収集の問題
第4節 岩橋武夫の福祉の心
第5節 最後に
補論 視覚に障害のある人のための社会福祉事業基礎調査
? 序
? 調査結果
1 視覚に障害のある人のための社会福祉事業の始まり
2 視覚に障害のある人のための社会福祉事業設立の時間的推移
3 事業種別ごとの事業者数
4 各事業種別の先駆者
5 各事業種別の始動期,最盛期,充足期
6 各事業者が営んでいる事業種別の数とその時間的拡大状況
7 視覚に障害のある人のための社会福祉事業の地域的・時間的拡大状況
8 事業種別の組合せ
9 事業を始める際に参考にした法人・団体等および指導を受けた人物
? 結論
補論添付資料 アンケートから得られた基礎データ
年表
岩橋武夫文献目録
主要参考文献目録
おわりに
人名索引
事項索引
本間 律子[ホンマ リツコ]
著・文・その他
目次
第1章 盲人の職業的自立の危機と岩橋武夫による大阪ライトハウス設立
第2章 職業リハビリテーションの黎明としての早川分工場
第3章 日本盲人会連合の設立
第4章 身体障害者福祉法成立に盲人達が果たした役割
第5章 日本盲人社会福祉施設連絡協議会の設立
第6章 世界への飛躍
第7章 愛盲事業と愛盲精神の広がり
補論 視覚に障害のある人のための社会福祉事業基礎調査
著者等紹介
本間律子[ホンマリツコ]
1972年11月京都府生まれ。1995年3月聖カタリナ女子大学社会福祉学部社会福祉学科卒業。2008年3月岡山県立大学大学院保健福祉学研究科保健福祉学専攻博士前期課程修了(修士、保健福祉学)。2013年3月関西学院大学大学院人間福祉研究科博士課程後期課程博士号取得(博士、人間福祉)。2013年4月~2016年3月関西学院大学人間福祉研究科研究員。2016年4月~現在、社会福祉法人聖明福祉協会聖明園曙荘副園長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。