目次
第1章 低炭素社会の時代の感性
第2章 かわいいの諸相
第3章 かわいいの来し方
第4章 もうひとつのカワイイ
第5章 カワイイ文化
第6章 カワイイクルマ
第7章 超小型カワイイEV
第8章 カワイイの行く末
著者等紹介
工藤保則[クドウヤスノリ]
1967年生まれ。1999年甲南大学大学院人文科学研究科博士後期課程単位取得退学。現在、龍谷大学社会学部教授。博士(社会学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
サイバーパンツ
14
「かわいい」は未成熟なものへの庇護欲、支配欲をかきたて、かつ「かわいくない(権威的、伝統的、重厚長大)」もの以外何にでも適用可能な感性で、それはいわば「ツヨイ」ものに対するアンチテーゼ的な感性であった。しかし、そこに「ツヨイ」ものを否定的に進化、あるいは超えていくような「カワイイ」が登場してきたことで、「ツヨイ」価値観は過去のものとなった。だから、これからは「ツヨイ」価値観の、成熟の先にあるカワイイ社会を考えていこう。2016/05/14
けいぎ
3
「オトナ」「オトコ」から「カワイイ」へ。大きな物語が消滅したとき、人びとの共通感覚は「かわいい」しか残らないのかもしれない。2016/02/10
出でし月かも/井出
1
かわいいとカワイイは感覚的で、厳密に定義しうるものではない。 現代アートやEV、落語からかわいいを見出す姿勢は圧巻。権威的なものに対するアンチテーゼとして軽快なかわいいが存在するという考察が面白い。キャラ感とスマートさ、それがかわいいの条件かもしれない。私も親しみやすいものを作ろうとする時、かわいいを取り入れてみるといいかも。2018/04/23
センケイ (線形)
1
これまでかわいいの範囲に入りにくかった、建築、自動車、現代美術など、重厚長大の名残があるモノたち。それがこの本のメインテーマである。かわいい全体像については別の本で参照するのが良いか。さて、そうした重厚長大がカワイイ化してきた事実の指摘に加えて、それを促す時代背景(エコの流行や、バブル以降の閉塞感など)との絡みが面白い。最初に「カワイイ」「低炭素社会」「クルマ」の三語で噺を読むとし、忘れたころに宣言通りまとまるさまにも驚かされた。また、速さや強さ以外のサービスを産め!という有意義な助言のようにも思えた。2016/09/23
AQI
1
★2…2016/01/27