内容説明
提喩とは単語のレベルでいえば一部で全体を、反対に全体で一部を表そうとする一種の修辞法である。「象牙」で「象」を表すのは前者の例であり、「花」で「桜」を表すのは後者の例である。「散る花を惜しむ」となると、たちまち重層的な意味を持つ詩的表現となる。心の深淵を追求する永遠の巨星の表現手法を綿密に解明し、詩人の実像に迫る。
目次
イギリス滞在と詩的技法の展開―“Love and a Question”と“The Tuft of Flowers”
“Sentence Sound”の理論―“Storm Fear”と“The Smile”
養鶏小品―“The Pasture”と“Trap Nests”
対話詩の表現技法―“Home Burial”
対話詩と独話詩―“The Death of the Hired Man”と“A Servant to Servants”
Amy LowellのRobert Frost批評―“The Fear”
Robert Frostの詩的世界―“Mending Wall”
提喩詩人としてのRobert Frost―“Putting in the Seed”と“Design”
詩人Robert Frostのpersona―“‘Out,Out―’”と“The Rabbit‐Hunter”
叙情詩―“The Hill Wife”と“Desert Places”〔ほか〕
著者等紹介
山田武雄[ヤマダタケオ]
文学博士。関西学院大学名誉教授。The Robert Frost Society(アメリカ)会員。『別冊関学文藝』特別会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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