叢書魂の脱植民地化
魂の脱植民地化とは何か

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  • サイズ B6判/ページ数 305p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784862280602
  • NDC分類 002
  • Cコード C0036

内容説明

人間社会が生みだす呪縛のはたらきを解明。魂の生きる新しい学問を提案する。

目次

第1部 私自身のプロセスからの考察(魂の植民地化とは何か―呪縛・憑依・蓋;魂の遍歴―日本における文革体験と中国でのフィールドワーク)
第2部 魂の脱植民地化理論の新展開(ゼミ学生とのやりとりによる概念の発展;「魂の脱植民地化」研究の展開)
第3部 魂の植民地化・脱植民地化研究の応用(『ハウルの動く城』に見る魂の脱植民地化過程;フクシマ・ディアスポラ―ゆがめられた言説が生む苦悩と葛藤;魂の脱植民地化に向けて―「蓋」と「箱」の構造)

著者等紹介

深尾葉子[フカオヨウコ]
1963年、大阪府に生まれる。1987年、大阪市立大学大学院前期博士課程東洋史専攻修了。大阪外国語大学助手、講師、准教授をへて、現在、大阪大学大学院経済学研究科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おおにし

12
このタイトルを見て、実際に手に取る人は少ないと思うけど、機会があれば一度覗いてみてほしい。特に社会学を専攻する学生さん、ハラスメントに苦しんでいる人、そして日本がどうして脱原発の方向に進まないのかと不思議に思っている人には興味深い内容ではないかと思う。またアニメ「ハウルの動く城」のファンにはこの物語の別の側面が見えてくるかもしれない。読むのに苦痛を感じる人もいそうで誰にでもお奨めできないが、読めば読んだだけのことはある本だと思う。2013/11/10

セイタ

4
人々の魂に取り憑く蓋とその影響について書かれた本!人々の魂には外的要因により蓋が取り付く。その蓋の上に細分化された箱が乗っかている状況になると、魂と情動が感情まで伝わらず、周囲に悪影響を及ぼすといった内容が様々な事例をもとに書かれている。個人的には魂(自分の解釈では「本当の自分」)というものは存在せず、それぞれの環境ごとに置かれた役割や人格の総和が個人を構成すると考えているため、あまり納得感はなかった。それでも凄まじい一冊である。あと、深尾先生がこんなに凄まじい半生をおくっているとは全く知らなかった。2021/01/16

Hiroki Nishizumi

3
参考になる。だが、これが客観的な研究成果であればもう少し楽に読めたが、自身の体験に基づいて書かれているところが多く、無論そこは深堀されていることは分かるが、何かしら読むことそのものが辛かった。2018/03/14

竹薮みさえ

3
大学教育ですべきことは、これなんだよ。というか、社会科学基礎理論みたいな概括的なものと、この内側からの自己把握の両輪が必要で、それがないと単にココロジーになるからさ。いつも心理志望の子は全力で阻止してるけども、その一冊目として、これを勧めよう。2013/06/27

khiikiat

2
『タガメ女の正体』で著者に関心を持ち読了。まるで学問的じゃない自分語り。でもおかげで『タガメ女』がお気楽ゾッキ本ではないことが分かり収穫。高度成長期の喪失感と毛沢東主義活動家の両親という複雑な家庭に育った著者は自分の中国研究が自己解放欲求だと気づく。さらに原発事故にリアクションしない日本社会の遮断構造と抑圧的生育による感情遮断に同質性をみる。『ハウルの動く城』の分析も楽しい。2014/02/05

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