内容説明
第二波フェミニズムが興る以前、戦後女性たちは、理念としての“男女平等”と現実の“性別役割分業”というアンビバレンツな構造とせめぎあいながら、いかにしてジェンダー秩序や女性の主体を構築していったのか?本書は、当時最も人気のあった女性雑誌『婦人公論』の愛読者および編集者たちへのインタビュー調査によって立体的に描き出した、初めての画期的研究である。
目次
第1章 自由主義の伝統と『婦人公論』
第2章 リベラリストとスーパーウーマン―編集長たちのジェンダー観
第3章 もうひとつのジェンダー―『婦人公論』のなかの男性像
第4章 『婦人公論』愛読者グループ
第5章 読者たちが読んだ「主婦論争」
第6章 「白雪会」―あるグループの歴史と活動
第7章 『婦人公論』は人生そのもの―ある読者のエスノグラフィー
第8章 “とりあえずの一歩”を踏み出すために―読者たちの意味世界
著者等紹介
中尾香[ナカオカオリ]
1968年生まれ。大阪大学大学院人間科学研究科博士課程修了。博士(人間科学)。専攻:社会学・ジェンダー論。台湾・致遠管理学院助理教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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