内容説明
すべての子どもたちに想いがとどきますように。夜回り先生が痛みとともにつづった、渾身の最終章。
目次
1 ミキ
2 和解
3 妊娠
4 親への愛
5 友だち
6 末路
7 財布
8 体罰
9 妹
10 絆
11 熱意
12 やさしさ
著者等紹介
水谷修[ミズタニオサム]
1956年横浜生まれ。元高校教師。上智大学文学部哲学科卒業。“夜回り”と呼ばれる深夜パトロールを行いながら、若者の更生と薬物汚染の予防に尽力。一方では、全国から寄せられるメールや電話での相談に応じ、不登校・心の病・自殺などの問題に取り組んでいる。講演会は年間300回を超え、テレビ・新聞などへのメディア出演も多数。少年非行の実態を広く社会に訴え続けている。第17回東京弁護士会人権賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
コウメ
58
あるお父さん、「私はもう少しで、大切な命を失うところでした。しかも自分お血のつながった。孫の姿を見て、まるで目が覚めたようです。私は学歴とか地位が娘の幸せになると本気で信じてきました。でも全然違うんです。今はよくわかります。まずは生きていてくれたらいい。笑顔で生きていてくれば、それが最高の幸せなんだって。娘は今、最高の笑顔で赤ちゃんを抱いています。」。゚(゚´Д`゚)゚。2019/06/01
Shinchan
16
水谷先生のこの優しさってどこから湧き出てくるんだろう。相手を信頼し、粘り強く対話する姿勢、本を読んで、私だったら、本に登場する人達と毎日接していたら心が折れてしまうのではと思う。 幸運にも水谷先生と出会えた-荒れたり、心を閉ざしてしまった-子供たちは、先生の優しさに触れて、自身の優しさを取り戻してゆく、きっと先生もその手応えが分かるから続けていられるんですね。2013/06/18
再び読書
15
子供の味方の水谷氏が自分を含む大人にも目を向ける。大人も心の闇に自分を見失う。大人も子供も一人の人間であることに変わりは無い。大人は罪悪感がある分、うまく謝れないこともある。ただ、判断できる分責任も重い。しかし、死は全ての可能性を奪う。情けは人のためならず、人を思い手助けをするのは、決して相手の為だけでは無い、自分に巡り返ってくる優しさです。生きて欲しい。それは僕の願いでもある。2013/05/31
なつめ
8
再読。購入時には高校生でした。今になってやっと、子供の味方として尽力してきた水谷先生が『大人』の弱さを認めよう、許そうと決めたことがどれだけ大変だったかが分かった気がしました。でも、それで子供たちを守るステージが一つ上がったのだと思います。自分も弱さは持っているけれど、もっと周りを気にかけて大事にしていきたいと感じました。2011/04/29
しぃたろ@記録の一部が消失:(
7
過去の著書と同じ様に最後の一冊となる本書にも、水谷先生が実際に体験した悲しくも感動的なエピソードが多数盛り込まれている。本書を読んだ大勢の人達に優しさの真の意味を知って貰いたい。そしてそれを人に与える事の大切さを感じて欲しい。2011/09/25