内容説明
「地理学ならではの環境・環境史研究は何か?」という問題意識にたち、人々の土地への適応過程、すなわち「人はどこに住まうか」を対象として、それに関わる自然現象や相互規定要因を実証的に究明。日本列島はもとより世界各地で「自然と人間の関係」を調査してきた研究してきた者たちが、それぞれの問題設定にもとづき、具体例に実証している。
目次
人はいかにして住まうか?人間からとらえる自然―関係性の地理学の再構築から環境史へ
第1部 環境史と居住史(グレート・ジャーニーの行方:低地居住の過去・現在・未来;低地への適応:洪水を「利用」するベンガル・デルタ ほか)
第2部 人為的改変(古環境変動と人類の対応;愛知川の氾濫と安土城築城期の大中の湖 ほか)
第3部 天変地異と対処(近代における農地の水害復旧:京都市周辺を例に;災害と認識:天明浅間山墳火災害絵図の事例から ほか)
第4部 地理学と環境研究の今後(ゆらぐ地球環境の中のサヘル:気候と社会の変動、緑の回復をめぐって;自然地理学と人文地理学をつなぐ環境史研究の課題と展望)
著者等紹介
宮本真二[ミヤモトシンジ]
岡山理科大学生物地球学部准教授、博士(理学)、専門は地理学、環境考古学、環境史
野中健一[ノナカケンイチ]
立教大学文学部教授、博士(理学)、専門は環境地理学・環境利用と文化資源(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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