目次
1(もうそ、;おべんとさげて;空豆紀行 ほか)
2(バニラと夕立;おうちやさん;ある夏 ほか)
3(縄文ぐらし;厨夏の陣;八百万の湯気 ほか)
著者等紹介
石田千[イシダセン]
1968年福島県生まれ、東京都育ち。國學院大學文学部卒。2001年、「大踏切書店のこと」で第1回古本小説大賞を受賞。2016年、「家へ」で第3回鉄犬ヘテロトピア文学賞受賞。エッセイ、小説の著作がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐々陽太朗(K.Tsubota)
94
石田千さんのおきにいり。朝の梅干し、ぼろぼろジーンズ、ビールジョッキに、もめんのとうふ、はしご酒と夜中のうどん。そしてなによりもマスタードのちいさなあきびん。(おそらく”MAILLE”マイユ製のものと推察される) おそらくは都内の外れでお一人暮らしでいらっしゃる石田さんが、日日の些事を食べものの季節感とともに淡々と綴ったエッセイ。 平易な言葉で、肩の力を抜いて、感情を抑えた筆致で書かれた石田さんの日常がなんとも味わい深い。 他の作品も読んでみたい。2018/07/07
ゆのん
51
ずっと読みたかった作家。食べ物エッセイ。今まで読んだ食べ物のエッセイでダントツ良かった。暖かく柔らかい文章は読んでいるこちらまでほっこりしてくる。体の隅々までジワジワと癒されてきて気持ち良い。他の作品もすぐに読みたくなる。3332019/11/03
千穂
39
食いしん坊で飲んべえさんのエッセイ。凝った料理ではないけど海藻やマメなど古来からの日本らしい料理の数々、食べたくなります。箸もてば、いつかの夕方、いつかの乾杯。蔵書にして時々読み返したい一冊。2017/09/23
吾亦紅
32
石田千さんの文章には余白がある。動作や視線の先のものをさっとひと筆で描いて、そこにある嬉しさ寂しさなどを想像させる。今回も石田節堪能しました。「箸もてば、いつかの夕方、いつかの乾杯。」 ひとりぶんの小さな足元を見つめながらの台所仕事は本当に堅実で、どんなに豪華でお洒落な食卓よりも素敵と思う。野球の贔屓のチームが一緒なのを知って飛び上がるくらい嬉しかった。長年読んでいるのに知らなかったな。牧野伊三夫さんの表紙もとてもいい。2019/02/15
みさどん
22
初読みの作家さん。文が短くて歯切れがよい。情緒たっぷりとは違うけれど、心温まる。食べることや食べ物を大切にできるのは、人となりを表しているよう。人とのつながりや料理がじんわりくる。美味しいものを自分で作れるって財産。私は当たり前の肉じゃがでさえうまくできない。作った野菜を無駄にしないよう心がけるばかり。2021/11/17