出版社内容情報
英国ミステリの女王が遺したミステリ戯曲から傑作三編を厳選したクリスティファン待望の作品集! ボーナストラックとして単行本未収録の短編「ポワロとレガッタの謎」を収録。解説はアガサ・クリスティ研究家の数藤康雄氏。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はやしま
29
戯曲集+短編1作。先日TVで見た「死との約束」、戯曲版はプロットが異なると聞いて。これは戯曲版が断然好み。動機も納得で、よりその人物らしさが際立つ。尋問シーンは冗長と感じたので(そこだけTV見ながら寝落ち)、省かれてすっきりしてよい。「十人の小さなインディアン」は逆に小説版の結末の方が好み。「ゼロ時間へ」は初めて知った作品だが、登場人物の心情の変化が見事に描かれてグイグイ来る。クリスティが戯曲家としても一流だと納得の一冊。本人による舞台配置図や指示、実際の舞台写真や上演時の配役も掲載されている。 2021/04/04
ごへいもち
27
戯曲でなく本邦初訳という短編「ポアロとレガッタの謎」を読みたかったけど、パーカー・パイン物の短編「レガッタ・デーの事件」と同じじゃ。戯曲部分は秋になったらまた読もう2018/07/29
assam2005
20
戯曲版「そして誰もいなくなった」のラストが原作とは違うと聞き、手に取りました。その他「死との約束」「ゼロ時間へ」は戯曲版、短編「ポワロとレガッタの謎」は小説が掲載。「そして誰もいなくなった」については、やはり原作そのものを舞台にするには無理があり、結末を変更して絵として映えるような構成にしてありました。これはこれとして舞台で見たらいいのかもしれないが、私としてはやはり原作の方に一票。殺人の理由が原作の方が納得でき、ラストの情景が鳥肌モノという理由で原作の方が好きだなぁ。2020/08/25
kanamori
2
☆☆☆2018/08/05
ひろろん
0
戯曲って読めるんですね…舞台の写真とかもあって頭の中で再現しやすかった。そしてやっぱりクリスティは面白い。収録は表題の「十人の小さなインディアン」「死との約束」「ゼロ時間へ」と単行本未収録の短編「ポワロとレガッタの謎」。改めて元の小説も読み直したい。2023/11/10