- ホーム
- > 和書
- > 文庫
- > ティーンズ・ファンタジー
- > MF文庫J
内容説明
理由不明の家出を繰り返す美少女、チャチャはクラスメイトから「魔性の女」と呼ばれるいわくつきの高校生。そんなチャチャと小学生の頃から付き合いのある晴之は、ある日彼女のとんでもない秘密を知ってしまう。秘密を知られたチャチャは姿を消し、そのことでチャチャへの恋心を自覚した晴之は、風紀委員の神人と共にチャチャの捜索に向かうのだが―。京都の街で巻き起こる連続殺人事件を背景に、チャチャに惚れてしまった晴之。あわれなチャチャの弟、謎の存在であるチャチャの兄の三人が、可愛くて恐ろしい女の子にその身を捧げるおかしくもせつない物語。
著者等紹介
森田季節[モリタキセツ]
1964年生まれ。『ベネズエラ(以下略)』でMF文庫Jライトノベル新人賞の優秀賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
星野流人
21
「ベネズエラ・ビター・マイ・スウィート」と世界観を共有しつつも、ベネズエラとは真逆の立場にある少女を描いた物語。実はベネズエラ、確かに、しかも年内に読んでいるはずなのだが……何故かその大部分が記憶から削げ落ちている。……知らぬ間に、タマシイビトに持って行かれた……? 何はともあれ、プリンセスの題を関するこちらは陽気な少女・チャチャを取り巻く数奇な運命を描く。序盤はごくごく普通の日常を描いていたものが、徐々に情報が明かされていく構成はおもしろい。2013/10/31
KEI
15
購入。前巻よりかなり面白くなっているが、ヒロイン・チャチャのキャラクターのウェイトが大きい。毒舌ヒロインは可愛いなぁ。そして八重歯も魅力的w前巻は被捕食者のイケニエビトの話で。過去を忘れるという悲劇を。今回は捕食者のタマシイビトからの視点。食らう者にもそれなりの事情があるというお話。2011/03/11
SEGA
9
久しぶりの再読。森田季節さんの文章は、クセがあるのですが、なんだか美味しい。ベネズエラとはこんな風に繋がっていたのか、などと設定をまるで覚えておらず、やはりタマシイビトは身近にいるに違いないと思ったら、同じような感想の方が他にも。2015/04/02
そら
9
ベネズエラ〜では奪われる方の人間を描いていたのに対し、この作品は奪う方の人間を書いた小説。自分が奪う人間であるとわかっていても、「好き」って感情は何をも超越するんだなあ。最後のキャッチボールが切ない。でも、「今度は」があるのはすてき。うまくいきますように!それにしてもチャチャちゃんかわいい。きゅんとなります。いたずらがシャレにならなさすぎてビビるけど。あと、森田さんは女の子の恋をあっさりと実らせる気がないな……w2013/08/07
(●▲●)とらうまん(*^◯^*)
8
青春ボーイ・ミーツ・ガールでありSF的なミステリもあり。一冊のお話としては面白いんだけど、結局投げっぱなしの伏線なんかもあって、シリーズとしては未完成というか中途半端な印象を受けました。この作者はベネズエラ~同様に多感で複雑な思春期の少年たちを描くのが抜群に上手いんだよなぁ。