目次
第1部 雑穀とは何か(雑穀の種類と分布;アワの遺伝的多様性とエノコログサ;雑穀の祖先、イネ科雑草の種子を食べる:採集・調整と調理・栄養 ほか)
第2部 日本と東アジアの雑穀(日本のソバの多様性と品種分化;飛騨の雑穀文化と雑穀栽培;東アジアの栽培ヒエとひえ酒への利用 ほか)
第3部 半乾燥地の雑穀(雑穀の亜大陸インド;ネパールにおけるセンニンコク類の栽培と変異;南アジアにおけるゴマの利用と民族植物学 ほか)
著者等紹介
山口裕文[ヤマグチヒロフミ]
1946年長崎県佐世保市に生まれる。1977年大阪府立大学大学院農学研究科博士課程修了。現在、大阪府立大学大学院農学生命科学研究科教授。農学博士
河瀬真琴[カワセマコト]
1953年長崎県大村市に生まれる。1985年京都大学大学院農学研究科博士課程修了。現在、独立行政法人農業生物資源研究所ジーンバンク植物資源研究チーム長。農学博士
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感想・レビュー
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六点
98
2006年刊行で少し情報が古いかもしれない。日本の路傍に生える雑穀の原種(エノコログサ・カラスムギ等)を食べてみた。から始まりブラックアフリカからはるばる北は満州、東は日本まで運ばれたトウジンビエの物語。インドやアフリカなどの思いもよらない雑穀文化の豊穣さに六点の偏見は破壊された。どうでも良いが、師匠が母校に招かれる前に書いた論文が引用されており、変な汗をかいた。人間というものは、どこでも、何を使ってでも、酒を醸そうとし、甘いものをごちそうと思ってきたのだなあと、言う点で「人類は皆同類」と思う他無し。2022/07/17