現代宗教文化研究叢書<br> 国家と上座仏教―タイの政教関係

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現代宗教文化研究叢書
国家と上座仏教―タイの政教関係

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  • サイズ A5判/ページ数 405p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784832968301
  • NDC分類 182.237
  • Cコード C3014

出版社内容情報

タイにおける上座仏教について、国家の道徳教育と一体化した仏教の諸実践に注目し、行政の宗教関連事業という面から論じる。タイでは、なぜ宗教と国家が密接な関係を作り上げているのか、それがなぜ世俗重視の近代国家として大きな問題にならないのか。タイにおける上座仏教について、国家の道徳教育と一体化した仏教の諸実践に注目し、行政の宗教関連事業という面から論じる。 



序 章

 1 本書の問いと対象

 2 問いの始まり

 3 本書の視点と方法

 4 本書の調査方法とその問題点

 5 本書の構成



第1部 タイの政教関係



第1章 タイ政教関係論の諸相

 1 はじめに

 2 タイの宗教概説

 3 タイ政教関係論の視点

 4 石井米雄のタイ政教関係論に見る統治の仏教道徳の位置づけ

 5 まとめ



第2章 国教・公認教論の問題点

 1 はじめに

 2 国家体制理念におけるタイの政教関係

 3 タイ国憲法における宗教関連条項

 4 行政組織と宗教行政事業

 5 仏教の国教明記運動

 6 国教明記についての見解

 7 国教明記論争から見えてくるもの

 8 国教・国家仏教・公認教論・協同型政教関係



第3章 二重の政教関係――国家と宗教,国王と宗教――

 1 国家の公定宗教と3つの型(公設型・公認型・公営型)

 2 公営型の公定宗教の特徴

 3 公定化の背景

 4 公定宗教制と権威主義的統治体制



第2部 タイの行政と宗教



第4章 宗教関連行政の広がり

 1 はじめに

 2 宗教関連事業に係る国家行政機関とその活動

 3 まとめ



第5章 国家仏教庁および文化省宗務局の事業と予算配分

 1 はじめに

 2 宗教行政基礎資料の概要

 3 資料解説

 4 全体的な特徴



第3部 タイの宗教教育



第6章 教育省のプロジェクト――仏教式学校――

 1 はじめに

 2 仏教式学校プロジェクトへの注目理由

 3 仏教式学校の活動内容

 4 プロジェクトの成り立ち

 5 仏教式学校プロジェクトの周辺

 6 まとめ



第7章 外郭団体の宗教教育活動――善徳プロジェクト――

 1 善徳プロジェクト

 2 ソーシャル・キャピタル形成の思想

 3 まとめ



第8章 文化省宗務局のプロジェクト――道徳教育僧侶の学校派遣――

 1 はじめに

 2 「道徳教育僧侶の学校派遣プロジェクト」の概要

 3 活動内容

 4 同種のプロジェクトと道徳衰退言説

 5 学生向け仏教教育プロジェクト展開の背景

 6 まとめ



第9章 宗教科目教育制度と仏教の教科書

 1 はじめに

 2 タイの教育制度

 3 公教育における宗教教育

 4 宗教科(仏教)教科書――近代初頭から1980年代初頭まで

 5 2001年基礎教育カリキュラムと教科書

 6 宗教科(仏教)教科書・中学3年(2001年基礎教育カリキュラム版)

 7 宗教科(仏教)教科書・中学3年(2001年基礎教育カリキュラム版)の特徴



第10章 権威主義的統治と仏教教育

 1 はじめに

 2 「王とは」から「王制による統治とは」へ

 3 近現代タイにおける王制の変容過程

 4 ハイパー・ロイヤリズムと仏教道徳の変容

 5 仏教道徳と王制・民主主義



第4部 タイの宗教研究



第11章 タイにおける宗教研究と「宗教」

 1 はじめに

 2 宗教学関連の研究における制度化過程

 3 まとめ――宗教学関連研究の制度化とその特質



第12章 宗教概念とタイの比較宗教

 1 はじめに

 2 タイの宗教学関連テキストにおける「宗教」概念

 3 なぜ「比較宗教」が行われたのか

 4 なぜ「宗教学」が不在なのか

 5 タイ国家の体制理念に組み込まれた宗教(サーサナー)

 6 まとめ



第13章 タイ人研究者による政教関係論

 1 はじめに

 2 社会秩序の基盤となる仏教という視点

 3 国家がサンガ管理に関わる理由

 4 タイ的な政教分離の議論1――国家によるサンガの政治的利用

 5 タイ的な政教分離の議論2――サンガ改革のジレンマ

 6 仏教市民社会論とその他の見解

 7 まとめ



終 章



参考文献

あとがき

索  引





矢野 秀武[ヤノ ヒデタケ]
矢野 秀武
生 年:1966年
現 在:駒澤大学総合教育研究部教授
専 門:宗教学,タイ上座仏教研究,宗教社会学
主 著:『現代タイにおける仏教運動――タンマガーイ式瞑想とタイ社会の
    変容――』東信堂、2006年(単著)
    『アジアの社会参加仏教――政教関係の視座から――』北海道大学
    出版会、2015年(櫻井義秀・外川昌彦・矢野秀武共編著)

目次

第1部 タイの政教関係(タイ政教関係論の諸相;国教・公認教論の問題点;二重の政教関係―国家と宗教、国王と宗教)
第2部 タイの行政と宗教(宗教関連行政の広がり;国家仏教庁および文化省宗務局の事業と予算配分)
第3部 タイの宗教教育(教育省のプロジェクト―仏教式学校;外郭団体の宗教教育活動―善徳プロジェクト;文化省宗務局のプロジェクト―道徳教育僧侶の学校派遣;宗教科目教育制度と仏教の教科書;権威主義的統治と仏教教育)
第4部 タイの宗教研究(タイにおける宗教研究と「宗教」;宗教概念とタイの比較宗教;タイ人研究者による政教関係論)

著者等紹介

矢野秀武[ヤノヒデタケ]
生年、1966年。現在、駒澤大学総合教育研究部教授。専門、宗教学、タイ上座仏教研究、宗教社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。