出版社内容情報
郭店楚簡『五行』の墨節符号に着目し、新たな分析を提示。また、その他の出土資料と『孟子』に関する研究成果をまとめた。
内容説明
泥水にまみれ出土した竹簡は、古代中国思想の実相を伝える第一級の資料であった。本書は、1993年に中国湖北省において出土した郭店楚簡『五行』と『性自命出』に関する論考の他、『孟子』に関する論考等を収録。各世代を経て今日まで伝承された伝世文献と新出の竹簡資料とを駆使し、新たな古代中国思想研究の創出に向けた基礎研究を展開する。
目次
第1章 郭店楚簡『五行』研究史と課題
第2章 郭店楚簡『五行』第一段目の思想と構造
第3章 郭店楚簡『五行』第二段目の思想と構造
第4章 郭店楚簡『五行』第三段目の思想と構造
第5章 『孟子』万章下篇「金聲而玉振之」考―馬王堆漢墓帛書『五行』を手がかりに
第6章 『孟子』に見える告子の仁内義外説
第7章 郭店楚簡『性自命出』の人性論とその周辺―主要概念と比喩表現の再検討