- ホーム
- > 和書
- > 人文
- > 文化・民俗
- > 文化・民俗事情(日本)
内容説明
イナウは、カムイへの贈り物である。それはアイヌ民族の祭礼において捧げられる。和人(日本国内の民族的マジョリティ)やヨーロッパ人研究者は、しばしばイナウを「依り代」や鳥の象徴と見なしてきたが、アイヌ自身はそのように考えない。イナウは様々な形でアイヌを助ける「木の人」である。本書では、アイヌ文化において使用されてきたイナウの形と意味について調べ、知見と論考とをまとめた。
目次
第1章 総論
第2章 イナウに用いる樹種・用い方
第3章 イナウの製作技術
第4章 イナウのかたち―構成要素の事例
第5章 シトゥイナウの分布と歴史的変遷
第6章 刻印と人面意匠
第7章 火神と家屋神・家族神
終章 イナウの歴史へ―かたち・はたらきの変遷を考える
図版編
資料編 文献抜書き
著者等紹介
北原次郎太[キタハラジロウタ]
1976年東京都生まれ。北海道大学アイヌ・先住民研究センター准教授。千葉大学博士課程修了(学術博士)。2005年よりアイヌ民族博物館学芸課勤務。2010年4月より現職。アイヌの宗教文化と物質文化、とりわけイナウについての研究を専門とするほか、アイヌ語、口承文芸、芸能などの研究に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。