内容説明
日本の政党政治は、なぜ戦前において短期間で崩壊し、戦後においてやはり短期間で復活したのか?この問題は、今日、多くの試練に直面しているわが国の政党にとって重要な意味をもつ。本書は立憲民政党政治家の自己改革を検討し、戦前二大政党制の崩壊過程に1955年体制の起源をみる。
目次
第1章 中野正剛と党外人(中野正剛の政党改良と浜口民政党;党外人と民政党の結党;政権担当期における民政党)
補論「党外人」伊沢多喜男と満州に関する一考察(伊沢多喜男の満州人脈;伊沢満鉄総裁の流産)
第2章 民政党主流派の挙国主義と富田幸次郎の宇垣新党構想(政権陥落後の民政党における二つの政党改良;斎藤実内閣期における民政党;岡田啓介内閣期における民政党)
第3章 町田忠治と立憲政治の危機(町田忠治の政党改良;陸軍の政治進出と民政党;日中戦争期における民政党)
結論(立憲民政党―党構造及び外交政策;政党改良三類型―政党復権と対外態度;政党改良の戦後史的意義)
著者等紹介
井上敬介[イノウエケイスケ]
1978年北海道に生まれる。2009年北海道大学大学院文学研究科博士課程修了。博士(文学)。2011年から現在まで札幌医科大学・札幌大学・千歳科学技術大学非常勤講師。2012年から現在まで北海道大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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