内容説明
スイスで話されるドイツ語の方言「スイスドイツ語」。我が国のドイツ語学では、その名はよく知られているが、研究対象として語られることはほとんどない。標準ドイツ語とは大きく異なる響きをもつという側面と、話者にとって非常に大切な存在であるという側面。本書は、この両面からスイスドイツ語を概説する「スイスドイツ語への招待状」である。
目次
第1章 スイスドイツ語研究と本書について
第2章 スイスドイツ語の多様性
第3章 スイスドイツ語の音韻と表記1―チューリヒ方言の母音
第4章 スイスドイツ語の音韻と表記2―チューリヒ方言の子音
第5章 スイスドイツ語の形態とスイス式標準ドイツ語
第6章 スイスドイツ語の語彙とスイス式標準ドイツ語
第7章 スイスドイツ語の統語現象1―zum構文
第8章 スイスドイツ語の統語現象2―wo関係節
第9章 スイスドイツ語の社会的位置付け1―方言使用
第10章 スイスドイツ語の社会的位置付け2―方言保護
第11章 スイスドイツ語は「言語」か?
著者等紹介
熊坂亮[クマサカリョウ]
1976年、札幌市生まれ。北海道大学大学院文学研究科言語文学専攻博士後期課程修了。2007年度から2010年度まで室蘭工業大学非常勤講師。現在、北海学園大学准教授。専門、ドイツ語学。主要論文:“Zur”zum‐Konstruktion“im Z¨urichdeutschen”『ドイツ文学』第137号、2008年、pp.60‐74(第49回財団法人ドイツ語学文学振興会奨励賞受賞論文)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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