目次
第1章 言語的概観
第2章 地域的概観
第3章 時空間の範疇化
第4章 生業活動の範疇化
第5章 衣食住の範疇化
第6章 誕生と死の範疇化
著者等紹介
呉人惠[クレビトメグミ]
1957年の山梨県甲府市に生まれる。東京外国語大学大学院外国語学研究科アジア第一言語専攻(修士課程)修了、北海道大学文学部助手、富山大学人文学部助教授をへて、現在、富山大学人文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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itokake
4
「ハイパーハードボイルドグルメリポート」にコリャーク人男性が登場。北方少数民族で現在の人口は8000人程。そんな縁で本書を手にとった。言葉を分析することで、その世界観を推測する「言語生態系」という手法の本。トナカイ遊牧で暮らすコリャーク人、もちろん「野生トナカイ」と「家畜トナカイ」は別単語。年齢別、雌雄別、用途別のトナカイを表現する言葉数は10以上。接辞は借用されにくい=古くから残っているという推測が見事。古い時代からトナカイ遊牧以外に植物採集をし漁労や狩りをしていたという生活が、言葉に痕跡を残す。 2020/09/23