内容説明
本書は、改革と開放政策下に発揮され始めた企業家精神と、郷鎮企業や華僑・華人系企業に広くみられる合股的経営体質を視野に入れつつ、それらを一世紀前の近代中国、すなわち、伝統的商慣習・制度と外来の近代組織・制度とが摩擦・融合し始めた過渡期にさかのぼって追究し、解明を試みた歴史的研究である。
目次
第1部 紳商企業家の誕生(農民から士大夫、そして紳商へ;紳商と家産構成)
第2部 南通大生紗廠の設立と経営(中国在来綿業の盛衰と再編;上海機器織布局と湖北織布官局;南通在来綿業の再編成 ほか)
第3部 通海墾牧公司の設立と経営(清末の通海墾牧公司;民国初の墾牧公司と塩墾公司)