内容説明
漁労と狩猟採集の伝統的な暮らし、豊かな自然ときびしい生活、その中ではぐくまれる親子や兄弟の絆、学校と遊び、あるいは戦争をはじめとする近代の影等々。著者が少年時代を過ごした一九三〇年代から五〇年代はじめのウデヘの暮らしと、少年の目を通して見た「時代」。第一部「少年時代」の旧訳に手を加えるとともに、自伝第二部「青年時代」を合わせるかたちで全体を再構成し、一書にまとめた。
目次
第1部 生い立ちの記(幼い日の思い出;父が語った話;シャインへ引っ越す;父のいない暮らし ほか)
第2部 都会での学校生活(野外調査の手伝い;ハバロフスクへの旅立ち;故郷での休暇;母の民話と身の上話 ほか)
著者等紹介
カンチュガ,アレクサンドル・アレクサンドロヴィチ[カンチュガ,アレクサンドルアレクサンドロヴィチ] [Канчуга,Александр Александрович]
ウデヘ人。1934年11月2日ロシア沿海州ポジャルスキー地区カヤル村生まれ。父アレクサンドル・ペトローヴィチ・カンチュガ(1910‐1974)、母ニーナ・ガリモヴナ・カンチュガ(1911‐1974)。1937年メタヘザ村へ、40年にはシャイン村に転居。43年から53年まで学校に通ったあと、ハバロフスクの師範大学で学ぶ。ロシア語と文学の教師として56年から教職につく。58年、ロシア人女性ファイナ・ニコラエヴナと結婚。59年からクラスヌィ・ヤール村に転居
津曲敏郎[ツマガリトシロウ]
1951年福岡県生まれ、北海道に育つ。北海道大学文学部卒業、同大学院修了後、北海道大学助手、小樽商科大学助教授、同教授を経て、北海道大学大学院文学研究科教授。専門は北方少数民族言語学、特にツングース諸語の記述的・類型的研究。1988年以来、中国やロシアをフィールドにツングース諸語の現地調査に従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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