内容説明
テクノロジーや文化で脳や身体を“ハッキング”することで「世界の感じ方」はどう変わるか?五感に関する最新研究から仮想現実(VR)や拡張現実装置の開発、バイオハッカーによる未知の感覚の追求まで、知覚の未来を探る!
目次
第1部 五感(味覚;嗅覚;視覚;聴覚;触覚)
第2部 メタ感覚的知覚(時間;痛み;情動)
第3部 知覚のハッキング(仮想現実;拡張現実;新しい感覚)
著者等紹介
プラトーニ,カーラ[プラトーニ,カーラ] [Platoni,Kara]
科学ジャーナリスト。カリフォルニア大学バークレー校ジャーナリズム大学院で修士号を取得し、現在は同大学院でレポーティングとナラティブ・ライティングを教えている。米国科学振興協会の科学ジャーナリズム賞など、数々の賞を受賞。カリフォルニア州オークランドに在住
田沢恭子[タザワキョウコ]
翻訳家。お茶の水女子大学大学院人文科学研究科英文学専攻修士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
roughfractus02
7
人体はニューラルネットワークであり、そのターミナルである脳は可塑的性質(plasticity)によって、肉体のある部分の衝撃による信号も心理的衝撃のそれも同部位で処理し痛みとして表出する一方、五感に対する未知の刺激を新たな感覚として分類し表出する柔軟性を持つ。文化によって表出の仕方が違う感情も脳の可塑性に依ると著者はいう。本書の刺激的な邦題に隠れた原題We have the Technologyに垣間見えるのは、plasticな脳と神経網としての人体をマシンで操作すれば世界を拡張できるという確信である。 2019/07/19
tellme0112
7
アリシゼーション返却日の図書館で新刊棚で出会った本。目次を見て、借りずにはいられなかった。難しいから途中で挫折覚悟で手に取るが…面白い。ダイシーカフェでコーヒー飲みながら読みたくなる本だったよ。図書館本で、飲み物飲みながらとかは、マナー違反なのでしませんけどね。至福。本と本とのつながり。川原礫さんもこういうの読んでるんだろうか…。2019/02/15
Pustota
4
知覚がいかに文化や言語に影響されるか、そして技術によってどう変わるかのドキュメンタリー。身体改造による新しい知覚については、現実は厳しく地味な印象。一方で徐々に身近になってきたVRの章は予想以上に刺激的だった。結局脳は出来事を解釈する、いわば(一部のSF作家が好きそうな言い方をすれば)物語を作る装置であり、斬新で強烈な刺激を与えなくても没入できる物語があれば十分強力に脳に作用するということではないだろうか。味覚や情動をめぐる文化と言葉の問題も面白かった。期待してたのと違うところで楽しめた本。2019/04/13
YUJIRO
2
知覚と言葉(概念)はどちらが先かという問題は興味深い。また、心の痛みと身体の痛みが実は同じ現象かもしれないというのも面白い発見だった。また、VR,ARの可能性を感じさせられた。今後は治療と増強の問題やプライバシーなど倫理的な問題を解決していく必要がある。2019/04/02
takao
1
ふむ2021/06/07