内容説明
列強の海軍増強と潜水艦の登場による戦略の変化は、第一次世界大戦期イギリスの軍事・外交・食糧政策にいかなる影響を与えたのか。戦争計画は平時に研究・構想されていた。
目次
第1章 19世紀末農業不況と第一次世界大戦前のイギリス海軍予算―戦時における食糧供給をめぐる「集団的記憶」(19世紀末農業不況とイギリスの食糧供給;食糧供給問題と海軍増強要求;海軍増強と国家財政)
第2章 設計技師ホワイトとイギリス海軍増強(1885~1902年)―海軍工廠経営と海軍予算の動向(海軍設計技師ホワイトの登場とその背景;海軍増強計画と造艦局長ホワイトの起用)
第3章 世紀転換期におけるイギリス海軍予算と国家財政―1888/89年予算~1909/10年予算(対フランス戦争(1793~1815年)後のイギリス国家財政運営
海軍予算の構造と動向―1888/89年予算~1909/10年予算
イギリス海軍の増強計画と財源確保策)
終章 1909年ロンドン宣言とイギリス海軍・イギリス外交(1909~1917年)―戦時における食糧供給(1856年パリ宣言の承認―海事革命;1909年ロンドン宣言とイギリス海軍の戦略;第一次世界大戦直前のイギリス農業と食料供給;第一次世界大戦中の食糧供給:海軍と農業)
著者等紹介
藤田哲雄[フジタテツオ]
1948年生まれ。1977年、立教大学大学院経済学研究科博士課程修了。博士(経済学・立教大学)。現在、広島修道大学経済科学部教授。著書:『近代イギリス地方行財政史研究―中央対地方、都市対農村』創風社、1996年(1997年度財団法人東京市政調査会(現、公益財団法人後藤・安田記念東京都市研究所)藤田賞受賞)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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