出版社内容情報
J・G・A・ポーコック[ジェー ジー エー ポーコック]
著・文・その他
田中 秀夫[タナカ ヒデオ]
翻訳
内容説明
西洋史の大きな物語―古典古代の崩壊にともなう「野蛮と宗教」の時代から、洗練された習俗・商業・主権国家に基づく「ヨーロッパ」へ―はいかにして形成されたのか。聖史を脱して博学と哲学を統合する多様な「啓蒙の語り」を読み解き、ギボンの知的文脈と独自性に迫るライフワーク。
目次
序説 初期近代の歴史叙述の多様性
第1部 「啓蒙の語り」の構築(ジャンノーネ―地中海中央部の法律家・自由思想家;ヴォルテール―啓蒙の世界像における新古典主義者・哲学者)
第2部 歴史的時代と歴史的国民(デイヴィッド・ヒュームとイングランドの哲学的歴史;ウィリアム・ロバートスンとヨーロッパ史)
第3部 市民社会の進歩(アダム・スミス―法学から歴史へ;アダム・ファーガスン―マキァヴェリアンの穏健派)
第4部 『衰亡史』の企て(啓蒙の語りと一七七六年の計画;「ギボンの暗黒時代」―一七六五~七二年の著作 ほか)