出版社内容情報
アダム・スミス『国富論』に先立ち、理論・政策・歴史の諸領域を統合した最初の経済学総体系の本邦未訳部分(貨幣論・信用論・租税論)の全訳。経済学が混迷を深める現在、経済学とは何か、経済学は何をなしえるのかという根源的問題に対する理論的・思想的解答を秘めた孤峯の古典。
目次
第3編 貨幣と鋳貨について(貨幣にかんする諸原理の演繹と、諸原理の大ブリテンの鋳貨への適用;貨幣の諸原理の交易への適用)
第4編 信用と負債について(貨幣の利子について;諸銀行について;為替について;公信用について)
第5編 租税と租税収入の適切な使用とについて(租税のさまざまな種類について;比例税とその適切な対象とについて;比例税はどのようにして勤労者に回収されるのか、またその回収がどのようにして租税による諸商品の価格引上げの唯一の原因となるのか ほか)
著者等紹介
小林昇[コバヤシノボル]
1916年京都市生まれ。1939年東京大学経済学部卒業。福島高商講師、福島大学教授を経て、1955年より立教大学経済学部教授。82年定年後、大東文化大学教授、90年定年退職。立教大学名誉教授。2010年逝去。著書には『フリードリッヒ・リスト論考』(日本学士院賞受賞)他多数があり、これら経済学史研究・評論は『小林昇経済学史著作集』に集成されている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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