出版社内容情報
本書は、19世紀末科挙制度の崩壊に伴う儒教的大学観の崩壊から日本植民地統治下における「日本・西洋混合型」、戦後の「アメリカ型」をへて国力の増大による「独自モデル」が展開されるまでの韓国高等教育の歴史を、大学モデルの受容と変容の観点から比較史的・実証的に明らかにする。
目次
序 大学モデルの受容と変容―比較史的考察
第1部 近代社会と大学(一八九四~一九四五年)(旧韓末期の成均館改革―儒教モデルの崩壊過程;キリスト教系私学の成長と私学規制―アメリカ・カレッジモデルの移植;日本統治下における「朝鮮民立大学」設立運動―民族的大学モデルの形成;日本型植民地大学としての京城帝国大学―「帝大モデル」の移植過程)
第2部 現代社会と大学(一九四五~一九九三年)(米軍統治下の高等教育―国立ソウル大学校の設立と「アメリカ・モデル」への転換;高等教育の再建とアメリカ教育援助―第一共和国における「アメリカ・モデル」の定着過程;経済開発と高等教育計画―第三共和国における「自立」の模索;「マス型」高等教育への挑戦―一九七〇年代における実験的改革;「ユニバーサル・アクセス型」高等教育への構造変革―独自モデルの構築にむけて)
結 アジアにおける韓国高等教育の位相
著者等紹介
馬越徹[ウマコシトオル]
1942年愛媛県に生まれる。1966年広島大学大学院教育学研究科博士課程中退。九州大学教育学部助手、広島大学大学教育センター助教授、名古屋大学大学院教育発達科学研究科教授などを経て、名古屋大学名誉教授、桜美林大学名誉教授(2011年逝去)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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