内容説明
現在、没落を言われる「中間層」は、どのように形成されたのか。―経済・政治・社会が急激に変動する産業革命の中心国を舞台に、家族とジェンダーに注目し、そのイデオロギー・制度・実践を、さまざまな男女の生き様を通して、鮮やかに描き出す。
目次
第1部 宗教とイデオロギー(「必要なただひとつのこと」―宗教と中産階級;「あなたがたは皆、キリスト・イエスにあって一つだからである」―男性、女性、宗教;「徳を養う場所」―家庭重視イデオロギーと中産階級)
第2部 経済構造と経済機会(「中庸なる資産」―男性、女性、財産;「男なら行動しなければ」―男性と企業;「隠れた投資」―女性と企業)
第3部 日常生活―作動するジェンダー(「わが家族は小世界」―家族の構造と関係;「わが炉辺」―中産階級の家庭の創造;「そびえたつ松と絡みつくブドウの木」―中産階級のなかでジェンダーを受け入れる;「向上のとき」―男性、女性、公共圏)
著者等紹介
ダヴィドフ,レオノーア[ダヴィドフ,レオノーア] [Davidoff,Leonore]
1932‐2014。エセックス大学社会学名誉教授(故人)。1989年にはGender and History誌を創刊するなど、長年にわたってイギリスの女性史、家族史、ジェンダー史研究をリードし、「ジェンダー史発展の母」と称えられた
ホール,キャサリン[ホール,キャサリン] [Hall,Catherine]
1946‐。ロンドン大学ユニヴァーシティ・カレッジ歴史学名誉教授。19世紀から20世紀にかけてのイギリスを帝国、ジェンダー、階級を基軸として捉えなおす研究で知られる
山口みどり[ヤマグチミドリ]
1969年生まれ。現在、大東文化大学社会学部教授
梅垣千尋[ウメガキチヒロ]
1973年生まれ。現在、青山学院女子短期大学現代教養学科教授
長谷川貴彦[ハセガワタカヒコ]
1963年生まれ。現在、北海道大学大学院文学研究院教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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